物理的領域の因果的閉包性


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2011秋終了作品のまとめ

2011-12-27 2011


■ C3 -シーキューブ- ■


監督:大沼心 シリーズ構成・脚本:横手美智子 キャラクターデザイン・総作画監督:大島美和


原作は2巻までしか読んでませんが、バカテスでは見られなかった魅力が発揮されていてとても面白かった。
キャラが可愛いのはもちろん、斉藤良成の影響が色濃く出たアクション、坂本隆のワース回想など見どころが多い。
なのはでは絶対聴けないダークサイドな田村ゆかりの演技だけ注目しても充分楽しめる作品。2期やってほしいですね。


■ WORKING´!! ■


監督:大槻敦史 シリーズ構成:吉岡たかを キャラクターデザイン・総作画監督:足立慎吾


2期になっても安定して面白い。内容はほとんど進展してませんが、最終話で「目に見えない変化」を表現したところが秀逸。
各キャラの魅力を中心に描きながらワグナリア全体の魅力をちゃんと表現出来ているところが素晴らしい。3期も当然やるだろう。


■ たまゆら~hitotose~ ■


原作・監督・シリーズ構成:佐藤順一 キャラクターデザイン:飯塚晴子 総作画監督:渡辺はじめ


女子高生がバンド組んで放課後にティータイム、存在感のない主人公が魅力のゆる~い百合アニメ。いいえ、ケフィアなんです。
広島県竹原市という土地。高校生の女の子。そしてその家族。それらのエッセンスが「千年ケフィア」の如く共生発酵してるんですね。
「個人の人間性」という乳酸菌が「人の優しさ」という酵母と絶妙なバランスを保って発酵という名の成長を遂げる。素晴らしい作品です。


■ 僕は友達が少ない ■


監督:斎藤久 シリーズ構成:浦畑達彦 キャラクターデザイン:渡邊義弘


毎週そこそこ楽しんで観てたんですが、各話の終わり方が残念だった。それにキャラが記号化されすぎてるような気がした。
そこそこ萌えるし、そこそこ話も面白い。でも飛び抜けて面白い話数もなければ、飛び抜けてつまらない話数もない。割とフツーだった。


■ ベン・トー ■


監督・構成・デザインワークス:板垣伸 シリーズ構成:ふでやすかずゆき キャラクターデザイン:平田雄三 総作画監督:平田雄三、杉本功


バカテス1期以降、下野紘が主人公を演じる作品を最終話まで観たのは神のみとベン・トーだけ。どうも苦手意識があるらしい。
まぁ他のキャストが魅力的だったというのが視聴を続けられた理由だと思う。半額弁当という発想は面白い。茶髪と沢桔姉妹が好き。


■ UN-GO ■


監督:水島精二 ストーリー・脚本:會川昇 キャラクターデザイン・総作画監督:稲留和美、矢崎優子、やぐちひろこ


今期ストーリーだけで評価するならピングドラムかUN-GOだろう。原案はあるものの、オリジナルで11話という短い尺で大健闘。
こういう作品が2期・3期続いてくれる時代が来れば、日本にとってアニメは文化と誇っていいと思う。とりあえず因果論を早く観たい。


■ 輪るピングドラム ■


原案・監督:幾原邦彦 シリーズ構成:幾原邦彦、伊神貴世 キャラクターデザイン・総作画監督:西位輝実


最終話で「やっぱり感覚で見る作品」なんだと理解した。ものすごく単純に言うと「高倉兄弟が95年のあの日に戻った話」だと思う。
もちろん世界線は移動しているのでDTB2期やシュタゲ、まどマギと似た終わり方なんだと解釈してる。でもそれはストーリーだけの話。
演出だけ見ても個性豊かでとにかく飽きない。見せ方という面では他の作品にないものがたくさんあるので、後世に残る作品になるだろう。

テーマ: アニメ
ジャンル: アニメ・コミック



たまゆら~hitotose~ 第10話 「明日のわたしはどんなわたし、なので」

2011-12-06 2011



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『ポプリ』 は花びら、ハーブ(香草)、スパイス、保留剤(香りを落ち着かせ、長く薫らせるためのもの)などを混ぜ合わせ、熟成させたもの。
語源はフランス語で 「ごった煮料理」 を意味する 【pot pourri】 から。また2曲以上をつなげて演奏する 「混成曲(メドレー)」 という意味もある。
ぽっては写真、のりえはスイーツ、麻音は口笛。それを一つにした 「私たち展」。たぶんかおるはポプリを作る工程から発想を得たんだと思います。

『ポプリ作りはさじ加減ひとつで決まる香りの足し算』 と言われていて、微妙な分量の差によってできあがる香りはかなり違うらしいんですね。
みんなの良さを引き出すのは大変だと思いますが、「将来の自分」 より 「今の自分」 をしっかり見据えているかおるが飛び抜けて大人に見えました。
「今出来ること」 それが 「みんなの支えになってあげること」 なんて。ファビュラスマックス!としか言えないくらい賢い子ですよね。女神だよ、天使だよ。
じっくり見守って、ゆっくり育てていくポプリのように、かおるの優しさに包まれながら、みんなが将来への一歩を踏み出せる日が来るといいですね。合掌!

テーマ: たまゆら
ジャンル: アニメ・コミック



C3 -シーキューブ- 7話・8話の回想シーンについて

2011-11-25 2011



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EDクレジットを見るとワース回想(厳密には桜参白穂の回想)部分は、バカテス2期8話と今作2話のコンテ・演出を手掛けた坂本隆の担当らしい。
感じとしては 「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」 の1話と7話以外の冒頭部分に似ています。注目してほしいのは操り人形のような演出ですね。


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『からくり』 の語源は 「糸を引っ張って動かす」 意味の 『からくる』 が名詞化された説と、唐から伝わった仕掛けなので唐繰と呼んだ説があるそうです。
基本的には 「日本の伝統的な機械仕掛けの人形や模型、機械装置」 を指す言葉で、 「計略」 や 「たくらみ」 の意味もあり、人によって操作されること。
サヴェレンティと白穂の出会いからすでに糸があるということは、誰かが故意に操作してることを暗示しているし、操ってる黒幕も原作では描かれている。
ラスト2分ほどの回想シーンですが、多くの要素が詰め込まれていて秀逸ですね。全話終わったあとに観返してみるとかなり面白いんじゃないでしょうか。


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8話も同様に回想シーンで踊っている白穂に糸が張られていますが、これは 「演技をする = 自分らしさを失う = 人形」 という意味合いがあるんですね。
つまり 「何かを演じる」 という行為が 「人間性を損なっている」 ということになり、結果白穂が人間嫌いになって人を 「人間」 と呼ぶようになったんですね。
サヴェレンティと白穂が入れ替わるという 『からくり』 があった話でしたが、「たくらみ」 の意味での 『からくり』、演出面での 『からくり』 もあった回なんです。
サヴェレンティが呪いから解放されたことで、白穂の人間嫌いという呪縛も解放され、変わらない愛だけが残された。そしてフィアには愛が芽生えつつある。
青と赤で男と女を演出した部分も印象的でしたが、回想や線画で描かれていた部分など、見どころの多い話数だったように思えました。ええ仕事しますね。

テーマ: C3-シーキューブ-
ジャンル: アニメ・コミック



たまゆら~hitotose~ 第8話 「かわらない人かわりゆく時、なので」

2011-11-22 2011



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たぶん志保美さんは写真を撮り続けるうちに 「これでいいんだろうか」 「このままでいいんだろうか」 と思い悩んでいたんでしょうね。

『空の上に描いてたすべては いま目の前に降りてきて 重さも形も確かに感じる おかえりなさい 思い出に 振り向くのも 変わることも 弱さじゃない』
OP 「おかえりなさい」 の歌詞ですが、「空に描いたものが降りてきて重さや形を感じる」 のは、自分を振り返ってみたときの印象だと捉えてみます。
そうすると 「重さや形」 は重圧やプレッシャー、客観的に見た自分の姿や形となります。でも 「思い出」 に対して 「おかえりなさい」 と言ってますね。
つまり過去の自分や客観的に見た自分を良い思い出として 「おかえりなさい」 と受け入れた。理由は 「変わることが弱さじゃない」 からなんですね。

志保美さんが空の写真を撮り続けていたのは、そこに何かがあって、何かを見つけられると思ったからでしょうね。自分自身も写真を見てくれる人も。
でも空はどこにでもあって、見ようと思えばどこでも見えるものですよね? たまゆらもそうです。どこにでもあるけど、たまにしか写らない不確かなもの。
要は見たいと思う気持ち、自分の気持ち次第なんですね。自分らしさや存在理由はどこにでもあるし、探せばいくらでも見つかるものだと思っています。
今したいことを精一杯やる。それを続けていくことが自分自身を豊かにする秘訣なんでしょうね。ぽってたち4人が空に何を描くのか、見守りたいですね。

テーマ: たまゆら
ジャンル: アニメ・コミック



UN-GO 第6話 「暗号 - cipher -」

2011-11-18 2011



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サイファー 【cipher】

・ 暗号、暗号文、暗号を解くかぎ。
・ (数字の)零、0。
・ 価値のないもの[人]。
・ 自鳴[オルガンの故障のため鍵盤操作と関係なしに出てしまう音]。


【cipher】 は、アラビア語で 『零』 を意味する 【cifr】 という単語が語源。英語の 『ZERO』 も同じ語源だそうです。
新十郎が暗号を追い求めているにも関わらず、真実はすでに海勝麟六の手にあって無価値だったという意味では 『零』 だったと言えます。
海勝麟六が 『真実は常に一つだろうか...』 と言った理由。それは偽りの真実であっても信じていればそれがその人にとっての真実になる。
つまり偽りの真実という無価値なものこそが 「暗号」 というわけなんですね。事実暗号を解読し矢島に伝えてしまったことで妻を殺しかけた。
もし矢島が妻を殺してしまえば、真実を知らないまま犯罪者となって、情報提供者である新十郎にも責任が課せられてしまう。怖いですよね。

『自鳴』 とはそれ自身で音を出すこと。オルゴールの別名は自鳴琴というそうです。自分の意思とは無関係な結果を招く意味で自滅に近い。
真実を追い求める行為そのものが無意味だと思わせる話でしたが、堕ちることでしか存在意義を見い出せない新十郎にはツラい話ですね。
自身の行動原理という 「暗号」 をこれからどう読み解いていくのか?新十郎の生存戦略を援助する因果や風守に注目していきたいですね。

テーマ: UN-GO
ジャンル: アニメ・コミック



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