物理的領域の因果的閉包性


 次のページ »

【2017夏】 個人的に表彰したい2017夏アワード

2017-09-30 2017


【ベストキャラ賞】

・ 紫村果音(アクションヒロイン チアフルーツ)



「れでぃ×ばと!」のセルニア=伊織=フレイムハート、最近では「武装少女マキャヴェリズム」の亀鶴城メアリなど
金髪縦ロールキャラは割と好きなんですよね。その中でもこのムラムラちゃんは高飛車なツンデレ具合がとても良かった。
精神的な柱としてキャラが立ってたし、悪役としての一貫性もあった。何より紫がよく似合う。首に縄つけて散歩したい。




【ベストセリフ賞】

・ ちせ『私は好きだからやれている。だが、お主はそうではなさそうだ。』(プリンセス・プリンシパルTV版第8話)



この2人の会話シーンがとても好きなんですが、プリンセスが剣を振り下ろすような仕草をするところ。会話の間合い。
武器を持っていないのに剣を交えているような感覚のあるやりとり。このあとに放送されたTV版第9話でプリンセスが、
『やるからには絶対勝たなくてはなりません』と言う場面がありましたが、率直な意見を言える相手であるということ。
またTV版第7話の洗濯工場回でプリンセスの財産について言及する場面があったように、客観的意見を言える相手である。
アンジェやベアトが言えない部分をちせが斬り込んでいくことで白鳩の関係性に幅ができて深みが増したように思えます。




【ベスト新人声優賞】

・ 石見舞菜香(ゲーマーズ!星ノ守千秋)



「中二病でも恋がしたい」の凸守早苗、「戦姫絶唱シンフォギア」の暁切歌など、似たような語尾のキャラはいましたが、
引っ込み思案のキャラでは珍しいんじゃないんでしょうか。新人らしいフレッシュさ、初々しさ、どちらも兼ね備えている。
雨野景太と付き合えばいいカップルになれるはずなのに、天道花憐と付き合い始めてから好きということに気付いてしまう。
不憫というか健気というか、妹も含めて俺がお兄ちゃんになってあげたい。A&Gのラジオも決まってこれから大躍進ですね。




【ベストニコ生賞】

・ 『サクラクエスト』間野山観光協会作戦報告会議 第9回



チュパ様ゲームという王様ゲームみたいなコーナーで、王様のあやサマー(七瀬彩夏)がほっぺにチューを指示する。
さすがにそれはマズイだろうということで、手の甲にチューをすることに。キスをされる側のうえしゃま(上田麗奈)が、
恥ずかしがりながら「手で、手でいいんですか?」とちかぺ(安済知佳)に問う。そして顔が真っ赤になるうえしゃま。
「中二病でも恋がしたい」のニコ生で赤﨑千夏ことちー様のほっぺにチューをするすみぺというのが以前ありましたが、
それよりも恥じらいがあってエロかった。うえしゃまはガチでそっち系なのかと思ってしまった。ありがとうございます。




【ベストラジオ賞】

・ プリプリ♡秘密レポート 第5回(ゲスト:古木のぞみ)



古木さんの相手をしてたら尺が足りなくなる現象。記憶に新しいところだと「はいふりラジオ」第3回がクレイジーだった。
このプリプリラジオ第5回はそれを察していつもよりパーソナリティ2人のテンションが異常に高く早口になる場面が多い。
それでも古木さんは気にしない。いやむしろ輪をかけてテンションが高い。マウスの芸人魂はこの人無しでは語れない。
パーソナリティ2人のツッコミもさることながら、どんなツッコミにも折れない心がここにある。痛いの痛いのとんでけー。




【ベスト声優話題賞】

・ 種田梨沙さんの仕事復帰

これに尽きる。





プリンセス・プリンシパルのここがすごい!

2017-09-27 2017


プリンセス・プリンシパル 第1話『case13 Wired Liar』でアンジェがエリックを撃つときに言った「いいえ」
それ以降「いいえ」というセリフが出てくると身が引き締まる思いなのですが、このセリフは何度使われたのか?
第2話以降で「いいえ」が使われたのは第8話『case20 Ripper Dipper』と最終第12話『case24 Fall of the Wall』
この2つの話数しかありませんでした。ではどういうシーンで使われたのか、おさらいをしてみたいと思います。




まず第8話。親方を外に投げつけジュリに孤児院の紹介状を渡したあと、親切にする理由を聞かれて答えるアンジェ。
そしてジュリの「失敗しちゃったけど... 」というセリフに対しての「いいえ」。心配しなくても大丈夫といった感じ。
また、ジュリから話の続きをお願いされて王女様と離れ離れになった経緯を話すアンジェ。その話を聞いたジュリは
「可哀想な王女様... 」と悲しげに言う。それに対して感情を抑え気味に少し儚げな印象のあるアンジェの「いいえ」。




そしてピアノ演奏後にオライリー卿と会話するプリンセス。「自首を勧めていらっしゃるのですか、プリンセス... 」
オライリー卿の問いかけに優しく、どこか冷淡で少し芯のある口調で答えるプリンセスの「いいえ」。8話には3ヶ所。




次は第12話。新王室寺院の部屋に通され、差し出されたスコーンを皆で一緒に食べようと提案するプリンセス。
「高々4、5人の空腹を満たしたところで... 」とゼルダが言い切る前に制止するように言ったプリンスの「いいえ」。

第2話から第12話の間で使用された「いいえ」はたったの4回。しかもアンジェとプリンセスだけしか言っていない。
キャラの雰囲気や立場的な関係はあったとしても実際の印象より少ない。また第1話はラスト以外にも使われていて、
西側に向かう途中でドロシーの車と行き先を変更したときにエリックが言った「エイミーを迎えに行ったのか?」
それに対する冷酷で無感情なアンジェの「いいえ」。全話数を通しても6つのシーンにしか使わていませんでした。

第1話でインパクトの強い「いいえ」を印象付けておいて、大事なところでしか使われない「いいえ」というセリフ。
これだけでも時系列をシャッフルした意義はあったと思うし、アンジェとプリンセスしか使わないところも効果的。
しかも言った相手を否定するためだけではなく、嘘をついた自分に対する後ろめたさも感じさせる素晴らしい3文字。
嘘という言葉も効果的に使われていましたが、この「いいえ」も注目してほしいセリフ。全話通して楽しんでほしい。





プリンセス・プリンシパル 第12話 『case24 Fall of the Wall』

2017-09-25 2017


脚本:檜垣亮 コンテ:内藤明吾 演出:橘正紀 
作画監督:小島えり、田中克憲、逵村六、実原登、大高雄太、王國年、秋谷有紀恵、飯田剛士



『My turtledove, Run and live as Ange!』を訳すと、私の白鳩、逃げて。そしてアンジェとして生きて。
となります。【turtledove】はキジバトやヤマバトを指しますが、白鳩のことを言ってると解釈したほうが良さそう。
また【turtledove】には恋人や仲の良い夫婦という意味もあるので私の「愛しい人」と訳したほうが適切でしょうね。
愛しい人を英語で表現する場合【dearest】や【precious】といった単語を使うそうですが、鳩というのがオシャレ。


ゼルダがイングウェイに対して言った『ジェリコのラッパはすでに鳴ったのだ』というセリフ。
ジェリコは古代パレスチナの都市名で、旧約聖書のヨシュア記に7人の祭司のラッパと指導者ヨシュア率いる
イスラエルの民の声でジェリコの城壁は破壊されたと記されていて、エヴァンゲリオン第9話にも出てくるセリフ。
このジェリコの壁は約9千年以上前に建てられ、旧約聖書では戦争と関連して描かれていますが、最近の調査では
戦争のために作られた防壁ではなく「雨期に町を洪水から守るためのものだった」と推測されているようです。

この作品における壁というのは戦争の火種であったり、人々の格差を生むためのものとして描かれていますが、
それと同時に王国と共和国に関わる人たちの「心の壁」を描いていて、壊すだけではなく誰かを守るための壁。
第1話のエリック、ちせの父十兵衛やドロシーの父ダニー、洗濯工場のマリラ、委員長やガゼルなどもそうです。
みんな誰かを守るために戦っている。国を守るためと言っているのは建前であり嘘であると言えると思います。
アンジェたちを守るためについた嘘が心の壁を壊したように、ロンドンの壁も少しずつ壊れていくといいですね。




サクラクエスト 第25話 『桜の王国』

2017-09-21 2017


脚本:横谷昌宏 コンテ:増井壮一 演出:太田知章、平牧大輔、高橋正典
作画監督:鍋田香代子、辻智子、市原圭子、阿部美佐緒、福井麻記、高橋瑞紀、岩崎亮
小橋陽介、梅下麻奈未、秋山有希、川面恒介、Lee min-bae、柴田ユウジ、池津寿恵、佐藤好



この作品の大きなテーマとしては町興しや由乃たちの成長が中心になると思いますが、
第18話で描かれていたように「今できることをどうやって残していくか」という部分ではないでしょうか。

緊張する凛々子に千登勢が教えた「おまじない」や、お神輿の掛け声である「わっしょい」などもそうです。
わっしょいの語源はいくつかあるそうですが、「和を背負う」が変化したもの、という説が有力みたいですね。
聖徳太子が制定した十七条憲法に出てくる「和を以って貴しと為す」(お互いに仲良く調和していくことが大事)
という意味が込められているそうです。何気なく使っている言葉や習慣、その積み重ねが受け継ぐことにつながる。

国王の役割は終わり誰も受け継ぐことはありませんでしたが、廃校の再利用や祭りなどいろいろなものが残せた。
合併の話も間野山という名前にこだわらず、それぞれの人が残すという意識を持っていればいいのかもしれません。
このアニメも作品として残せたというのは意義のあることだし、こうやって記事にして残す大切さを教わりました。

サクラクエストに登場する人物は誰もが優秀なわけでもなく、むしろ落ちこぼれのような人の集まりで、目立たない。
でもそんな人たちが不器用なりに奮闘している姿というのは、何か視聴者に訴えかけるものがあった気がします。
アニメだから、エンターテイメントだからこうでなければならない。そういった固定概念を一度忘れてから見てほしい。
何か心に残るものがあると思うし、自分にも何かできることはないか、そう感じさせてくれる作品だと思っています。
孤独死や少子化が続く中で、他人同士、よそ者同士のつながりが大切なんだと、そう感じられただけでも収穫でした。




アクションヒロイン チアフルーツ 第10話 『さよなら絶望戦士』

2017-09-16 2017


脚本:玉井☆豪 コンテ:木村哲 演出:久慈悟郎、尋田耕輔 
作画監督:徳永さやか、Yu Min zi、小澤円、丸山修二、井上高宏、Han Se Hwan Ryu、Joong Hyeon、胡正林



グッズを買いにくる人、神栖真心(カミダイオー)、陽菜野市やネットの人々。外的要因の回。
ヒナネクター9人がそれぞれ知恵を絞って努力した結果が10位だった。それが限界だったのかもしれません。
神栖真心のプロ意識を見て落ち込む。嫌味を言いに来たのではなくて、純粋にご当地ヒロインが好きなだけ。
グッズを買いにくる人も陽菜野市住民もネットの人たちも、好きだから買うし、声援も送るし、ヤジも飛ばす。


アドラー心理学に『共同体感覚』というものがあります。
『共同体感覚』とは、他者を仲間だとみなし、そこに自分の居場所があると感じられること。

『共同体感覚』には3つの要素があります。
・ 他者は私を援助してくれる(他者信頼)
・ 私は周囲の人へ貢献できる(自己信頼)
・ 私は共同体に居場所がある(所属感)


つまり、ショーを見に来てくれる人たちはヒナネクターを応援してくれる。
その応援してくれる人たちのために何ができるかを考えて、自分たちなりのパフォーマンスを見せる。
そうすることによって演者と観客のあいだに信頼関係ができて一体感が生まれる。簡潔に言うとこんな感じ。

今まではショーを見に来てくれる人たちが実質的なファンであり、それ以外の人は見えていなかった。
それが紫村果音の叱咤激励や陽菜野市住民の応援によって広い視野を持てるようになった。所属感の拡大。
緑川末那の新衣装も自己信頼の要素になりましたが、神栖真心による他者信頼の重要性を感じた話数でした。




Copyright © 物理的領域の因果的閉包性 All Rights Reserved.