物理的領域の因果的閉包性


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花咲くいろは 総括 「女ざかりの花たちへ」

2011-09-28 2011



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『花咲くいろは』 という作品は何を描いていたのか? それは、これから輝きたい女性たちだと思うんですね。
緒花の成長や女将の生き様など、いろいろありましたが、それらをすべてひっくるめると輝いているというよりもこれから輝きたい女性ばかり。
第3話 「ホビロン」 で緒花が次郎丸に言ったセリフ 「悔しくて、何かがしたくって... でも次郎丸さんが教えてくれた。私、輝きたかったんだって。」
何をしたいのかわからなかったけど、輝きたかった。そう言っています。たぶん緒花だけじゃなくて、民子や菜子、巴も同じ気持ちだったと思います。

先のことなんざ誰にもわかりゃしません。賞を取れば、いえ、賞を取る気持ちを捨てない限り可能性は消えない。お客様はお客様のままです。

同じ第3話で女将が次郎丸に言い放ったセリフです。これを次郎丸ではなく女性の生き様のことだと考えると、かなり説得力が出てきます。
先のことは誰にもわからないが、輝きたい気持ちを捨てない限り可能性は消えない。女は女のまま。』 こう言い換えてみるとどうでしょうか。
女将の喜ぶ旅館を夢見続けて、緒花も女将自身もずっとその夢を忘れずに生きていきたい。その願望こそが輝きたいということだと思います。
輝いても輝かなくても、女という存在であることには変わりありません。でも輝きたい。その意識が女としての生き様を高めているのかもしれません。

では具体的に、何が女性を輝かせているのか? それは、少女性だと思うんですね。
英語で少女らしいことを 【girlish】 と言いますが、写真家の荒木経惟は写真集のタイトル 「少女性」 を 【chrysalis】 と表現しています。
chrysalis】 とは、昆虫さなぎ(pupa)、幼生 【larva】 のあとの形態、その外被。準備期、過渡期のこと。変わり目や分岐点に近い感じです。
大人になりたい、変わりたい、輝きたい、まだまだ働きたい、女らしくありたいという気持ち。それらすべての総称が少女性と言えるんじゃないでしょうか。
わからなくても先に向かって突き進むことが 『ぼんぼる』。ぼんやりした夢や目標に向かって突き進むことが出来るのは少女らしさを忘れないからでしょう。

「魔法少女まどか☆マギカ」「うさぎドロップ」「異国迷路のクロワーゼ」 など、少女を中心に少女らしさを描いた作品が最近多くなってきてますよね。
でもこの 『花咲くいろは』 は、少女だけではなくて大人の女性の少女らしさまで描くことの出来た数少ないアニメだと言っても過言ではない気がします。
緒花を中心とした女性の可能性が秘められた作品だと思うし、一つのアニメ作品としてもいろんな可能性を秘めた作品になったんじゃないかと思いました。

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テーマ: 花咲くいろは
ジャンル: アニメ・コミック



花咲くいろは 第26話 「旅人の宿りせむ野に霜降らば吾が子羽ぐくめ天の鶴群」

2011-09-26 2011



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はぐくむ 【育む】
・ 親鳥がひなを羽で包んで育てる。
・ 養い育てる。
・ 大事に守って発展させる。

『育む』 の語源は、鳥が羽の下に雛を包んで子育てをする意味の 「羽 くくむ【含む】」 という言葉が変化したもの。
女将や緒花たちを育んだのは喜翆荘という存在。そして喜翆荘を育んだのは喜翆荘に関わるすべての人。女将と従業員とお客様です。
喜翆荘に包まれ守られてきた人たちが姿を消す。それは喜翆荘という親鳥が雛を失うということ。女将もきっと同じ気持ちだと思います。


旅人の宿りせむ野に霜降らば吾(わ)が子羽ぐくめ天の鶴群(たづむら)
意味: 旅する人が夜宿る野に霜がおりたら我が子をあなたの羽の下につつんでやっておくれ、空飛ぶ鶴たちよ。

これは万葉集にある歌ですが、子供を心配する母心を歌っています。喜翆荘を離れる緒花たちを想う女将の気持ちはこんな感じでしょうか。
でもみんなが 「女将が喜ぶ旅館」 という最初の夢を持ち続けることで、ずっと初心を忘れずに、どこにいても頑張っていけるような気がします。
そしてみんなが女将の最初の夢を受け継いでくれるおかげで、女将自身も忘れずに頑張り続けようと努力する。『いろは』 の無限ループです。

簡単に努力とかぼんぼるとか言いますが、実際どんな仕事をしても大変です。やる気や目標があってもなかなか続くもんじゃないですよね。
もしかしたら 「はぐくむ」 って 『歯を食いしばって取り組む(歯食組む)』 意味もあったりするもかもしれません。忍耐力はとても大事ですから。

この作品はジャンルで言うと 「お仕事アニメ」 なんだと思いますが、全体の作風で見ると 『プラネテス』 に少し似ているような気がしました。
『プラネテス』 は宇宙を舞台にしたSFアニメ。でもスペースデブリ(宇宙ごみ)の回収業者が主体だと考えると 「お仕事アニメ」 とも言えます。
原作とアニメではかなり内容が異なりますが、主人公が最初の夢を持ち続けていたり、終わりのようで始まりのような結末も似ていますね。
ぼんぼる緒花を見ていると、無垢な気持ちで突っ走るタナベを思い出します。少し成長した緒花を見てみたい。2期を、渇望したぁあああッ!

テーマ: 花咲くいろは
ジャンル: アニメ・コミック



日常 第26話 「愛着 - attachment -」

2011-09-25 2011



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アタッチメント 【attachment】
・ 取りつけ、結合、付着、付属、帰属。
・ (…への)愛着、愛情、傾倒。
・ 留めつける物、留め金、(機器に取りつける)付属品。

なのにとっての 『ネジ』 は、邪魔なもの・鬱陶しいものでしかなかったのに、いつしか自分の一部・自分そのものを示すものとなっていたことがわかったんでしょうね。
これを精神分析学では 愛着 【attachment】 と呼び、あらゆる動物の個体が他の特定の個体との接近を求め、その接近を維持しようとする行動のことを言います。
仏語では、欲望にとらわれて離れられないこと。対象への拒絶である 『瞋』、無関心である 『痴』 とあわせて 「三毒」 と呼ばれ、苦しみを生み出す原因とされています。

ではなぜ 「苦しみ」 でしかなかった 『ネジ』 が 「愛着」 に変わったんでしょうか?私は動物心理学の 刷り込み 【imprinting】 にとても近いんじゃないかと思いました。
インプリンティング 【imprinting】 とは、目の前を動く物体を親として覚え込み、以後それに追従して一生愛着を示す現象のこと。つまり 『ネジ』 は親の愛情そのもの。
ゆっこが 『ネジ』 を含めた自分を認めてくれたこと。それは、なのがなのである証。そしてそれを生み出したのははかせ。親心であり母心の象徴なのかもしれませんね。

あと 『ネジ』 の形って相撲の軍配団扇に似てるな、と思いました。軍配 【ぐんばい】 とは、戦に際して方角を見極め、天文を読んで軍陣を適切に配置すること。
東雲家のラストシーン。はかせがケーキを落としてしまい、散々な状況の中でみおが言ったセリフ 「ととのえないと」。場を取り仕切れるのはなのしかいないんですよね。
ゆっことはかせは爆笑してるし、麻衣はロウソクでひたすらボケてる。みおの言うことは届いていない。誕生日の主役であり、場を整える行司役。そんな風に見えました。

「人は皆、至福を求めるが、至福は人を求めていない。なぜなら、決して向こうからはやって来ないからである。」 それ町第1話のモノローグを思い出してしまいました。
ゆっこ自身は災難の連続なのに、周りの人には奇跡の連続。一人ではどうにもならないことも、誰かと、みんなと共存する日常空間が幸せをもたらしてなんとかしてくれる。
愛着も、愛情も、幸せも、望んではいないときに不意に現れ、そして不意に消えて行く。なんだか虹みたいです。きっと、日々も人も見えない虹でつながってるんでしょうね。

テーマ: 日常
ジャンル: アニメ・コミック



神のみぞ知るセカイ OVA 「成功の秘訣 - the secret of one's success -」

2011-09-23 2011



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攻略と戦術
この作品の主体は桂木桂馬が対象の女の子を 『攻略』 することですよね。
『攻略』 とは、巧みに攻撃して相手を打ち負かすこと。説得して、相手の意思を変えさせること。
しかし今回のOVAでは児玉先生を 『攻略』 するのではなく、テストで100点を取る 『戦術』 が重要なポイント。
『戦術』 とは、ある目的を達成するための具体的な方法や手段のこと。目的は、100点と軽音部設立ということになります。
結果的には桂馬が100点を逃したことが原因となりましたが、児玉の性格や癖を理解した上でのテスト戦術。相手の性格に合わせた個別指導。
落とし神の攻略の秘訣が垣間見えた感じでしたね。巧みな 『攻略』 の裏側では、巧みな 『戦術』 プランが必要不可欠だということがよくわかりました。



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食玩とシークレット
注目したいのが、よくカットインしてた 『食玩』 ですね。全部で4種類とシークレットが1つ。
サブタイの 「4人とアイドル」 からもわかるように、通常4種類ある 『食玩』 は、ちひろ・エルシィ・歩美・京のことなんでしょう。
そうすると 『シークレット』 は 中川かのん ということになりますよね。ではどうして かのん が 『シークレット』 なんでしょうか?
シークレット 【secret】 とは、秘密、機密、内緒。隠れた、人目につかない。真意、秘密を解くかぎ、秘伝。などの意味があります。
ちひろがライバル視したところからもわかるとおり、軽音部設立とは別の目的を見い出す要因となっていて、恋のライバルとも言えます。
『食玩』 で言えばなかなか当たらない貴重な存在。かのんがアイドルということからも、なかなか出会う機会のない存在ということなんでしょう。

『食玩』 はオマケ的な存在。桂馬にとってみれば、リアルな女の子は所詮オマケ程度なのかもしれませんが、オマケがほしいから買うんですよね。
リアルからなかなか逃れられない桂馬の苦悩も、ある意味 『シークレット』 であり 「神のみぞ知るセカイ」 なのかもしれないなぁ、なんて思いました。

テーマ: 神のみぞ知るセカイ
ジャンル: アニメ・コミック



異国迷路のクロワーゼ 第12話 「小さな存在 - petits présence -」

2011-09-19 2011



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見た目の大きさ と 心にある大きさ の違いが上手く表現されてましたね。
ヤニックさんの心にある黒猫。クロードの心にある父親と湯音。ギャルリの人々の心にある湯音。
それぞれ見た目に反して、月日が経つごとに、徐々にゆっくり大きくなっていくものなんでしょうね。

それはクローデル家の湯音、ギャルリ・ド・ロアの湯音、パリに住む湯音としての存在も大きくなっている。
地球にとって人間の存在は、わずかなものでしかありませんが、大切に思う人の心には偉大な存在ですよね。
何も出来ない、何もしてあげられないのではなくて、そこにいることに価値がある。湯音がもらった絵本もそうです。

『ABEILLES』 とは 「ミツバチ」 のことですが、小さな子供の小さなお話に元気を運んでもらったんですよね。
ジャンの心にあるクロード、そして汐音の心にある湯音の存在は、絵本の中のように小さいままなんでしょうか。
たぶんどこかで、鈴を付けた黒猫と一緒に、見た目も心の中も大きな存在となった2人を見つめていることでしょう。

テーマ: 異国迷路のクロワーゼ
ジャンル: アニメ・コミック



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