物理的領域の因果的閉包性


声優の演技とはどういうものなのか考えてみる

2015-05-29 その他


声優さんの演技とはどういうものなのか、自分なりにネットで調べたり考えたりしてみました。
声優グランプリWEBの「声優道」というインタビュー記事の中で、増岡弘さんはこう言っています。

・ 声優の仕事は「声を作ること」ではなく、「人物を作ること」。
・ 誰かのモノマネをしてみると良いと思います。
滝口順平さんのような個性的な喋り方とか、口を大きく開けない喋り方とか、
いろんな喋り方を試してみると「あ、こういう表現もあるんだ」と気づきます。
このように “自分の中から他人を取り出す” 作業をしていくと、やがて自分が見えてくるのです。

「声をあてる」という行為を想像してみると、声をキャラの中に入れ込むイメージ。
増岡さんが言っているのは、その前段階でキャラに合う自分を用意しておくという解釈になると思います。
また、エムサスタイルという斎藤千和さんの宣伝番組があったんですが、そこに巽悠衣子さんがゲストに来たとき
「アフレコのときマイクを意識しないためにはどうしたらいいですか?」という質問に、千和さんはこう答えています。

↓音声を用意してますので聴いてください






要は「キャラに自分を預けるからマイクは意識しない」というもの。キャラに自分自身を投影させてるということ。
声を作ってキャラに反映させるのではなくて、自分の中にある人物をキャラに移し替えるということなんでしょうね。
よく「キャラが降りてくる」と表現する声優さんもいますが、それは自分の中にあるキャラと上手くシンクロしている、
同調できている部分が多いから乗り移った的な表現になるんだと思います。ここまでくるとスピリチュアルですね。

また、同じ「声優道」のインタビュー記事で、藤原啓治さんはこう言っています。

芝居には、どこか「自分を取り戻す」という作業に通じるものがあるように感じているんです。
以前、とある精神科を見学する機会があったのですが、そこで行われていたセラピーを見てびっくりしたことが、
深く印象に残っています。人形を使って、患者さんたちにセリフを言わせている……演じさせているのです。
そうやって、患者さんが言いたいことを言葉として口に出させ、他者との関わりを持たせていくという治療の一環
なのだということだったけど、この光景は僕にとってとても感動的でした。それが芝居の持つ力だと感じたんです。

つまり、他者(キャラ)との関わりを続けていくことが「自分を取り戻す」という行為につながる。
ここでの他者は自分ではない人であったり物なわけですが、自分の中にある他者と言い換えることもできます。
増岡さんの言う「自分の中にある他人」と対話することによって、よりキャラが洗練される、自分自動更新ですね。
それがステレオタイプではない、個性的な、自分だけのキャラになっていく過程のような気がします。奥が深いですね。

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