物理的領域の因果的閉包性


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アウトライターズ 番外編 『キャラクター視点と解読のプロセス』

2015-06-30 インタビュー


『アウトライターズ・スタジオ・インタビュー』が第20回を迎えたということで、インタビューを読んで気付いたことを少し書きたいと思います。
インタビューの中で「主に作品のどういう部分に注目しますか?」という漠然とした質問を投げかけていますが、割と回答が似ています。

・ 第2回のぱんさんだと 『キャラクターの心理と、なぜその行動に至ったかという思考のプロセス。』
・ 第7回のひそかさんは 『人間の心理』
・ 第14回のねりまさんは 『人間関係や心の揺れ動きの総体』
・ 第15回のどらトラさんは 『表情や、誰に寄り添って撮っているか』
・ 第19回の闇鍋はにわさんは 『どうやって見る者の心を動かす仕組みを作っているのか』

どれもキャラクターや描写といった視点からその場面を、もしくは話数全体、物語全体を読み解こうとしている方が多いように感じます。
では響け!ユーフォニアム第11話の久美子が「上手くなりたい」と言ったシーンを例にして、どういうものなのか考えてみたいと思います。



帰宅途中にトロンボーンの音を聞いた久美子は、滝先生から指摘された箇所を必死に練習している秀一を目にします。
秀一の手前にあるのは柵ですが、これが画面上だと檻のように見え、秀一と久美子の距離の大きさを表してるように見えます。
ではこの場面でなぜ久美子は秀一に声を掛けなかったのでしょうか?葉月との件で距離を感じていたからでしょうか?
声を掛けられないくらい秀一が必死だったからでしょうか?苦しんで悩んでいるなら一言掛けてあげてもいいような気がします。

声を掛けた場合を想定すると、距離を感じてたとはいえ、身近にいて幼なじみで対等に音楽の話が出来るのはたぶん久美子くらい。
しかも好きな相手に優しい言葉を掛けられたら、余計に悔しさや虚しさが増すんじゃないかと思います。泣き出してしまうかもしれない。
そこにある種の甘えを与えてしまえば秀一の為にも良くないし、久美子自身も変な弱みを見せてしまう恐れを感じたのかもしれません。

こういったように、1つの場面でも画面上から感じること、特に各キャラクターに視点を置くことでセリフ以外の心情が想像出来ます。
この工程は声優さんの演技に取り組む姿勢とすごく似ているような気がします。ラジオやコメンタリーを聴くと、キャラの気持ちになって
どういった状況で何を感じて、何を思って、どういう行動をするのか。それを想像しながら声を当てている。そんな話をよく耳にします。
アフレコの状況によってはコンテ撮の場合もあるでしょうし、オリジナル作品だと先の展開がわからない状態で声を当てることもある。

台本のト書きに書いてあることや、音響監督のディレクションを参考にしながら、テスト、本番、リテイクを重ねてキャラを作り上げる。
実際にセリフを口にしながら画面を追っていくとわかりやすいと思います、自分もたまにやります、キャラの気持ちを理解したい。
そういったアプローチが声優さんの演技の過程に近づいたとき、目には見えないト書きの部分や心情が見えてくるんじゃないでしょうか。
もちろん原作がある場合はそれがすべてなんでしょうが、アニメだから想像出来る空白の余地というものが見ていて楽しいんですよね。


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