物理的領域の因果的閉包性


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アウトライターズ・スタジオ・インタビュー 第54回 「Nagさん」

2016-01-15 インタビュー


アニメの感想をブログやツイッターで表現されている方々に質問して答えてもらう
『アウトライターズ・スタジオ・インタビュー』
第54回はブログ『書肆短評』のNagさん @Nag_Nay です。


アニメを好きになったきっかけを教えてください。

「東北深夜再放送版エヴァ」
東北の片田舎、たまたま深夜に再放送版の『新世紀エヴァンゲリオン』第22話(あたり)を見たことが直接のきっかけです。
衝撃冷めやらぬ中で見た同作『DEATH』編を飽くることなく見返しては編集の妙に引き込まれ、その後は『serial experiments lain』『カウボーイビバップ』などなど…と(いま振り返れば半ば既定路線で)進んでいったものの、2002年くらいからパタっとTVアニメを見るのをやめてしまう。以来、劇場公開のアニメをぼちぼち見にいくくらいだったのですが、2010年あたりの転職期間中に『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』最終話を見て、まとめて視聴を再開していった。
大体そんな経緯です。


好きなアニメ作品を教えてください。

上にあげた作品以外ですと、『蟲師』『スペース☆ダンディ』『輪るピングドラム』、他『苺ましまろ(OVA 第1期)』『放浪息子』はとりわけ好きな作品です。
ここ1年くらいに限りますと、『響け!ユーフォニアム』のほか『傷物語 Ⅰ』、あとまだ第1話しか見ていないですが『昭和元禄落語心中』を期待を込めて挙げたいと思います。


好きな作品の中から1つ選んで、好きな理由を教えてください。

『放浪息子』
あまり今は振り返られることも少ないかもしれないので『放浪息子』で。
理由は、第一には、原作未完作のアニメ化という難題への答え方(中学生入学の「語り」から始まる時期の切り出し)が秀逸だという点。
第二には、アニメで中心化した「秘密」や「虚構」といったテーマに沿うように配置し直された大胆な構成変更の妙(原作に比すると「性」というテーマは色使いや音声の支えもあって補完的な位置づけとなっている。)。
第三には、二鳥と高槻と千葉、三人の「特別」を「あの頃とは違う」形で繋ぎあわせる(原作末尾を予言するかのごとくに)千葉に振った原作解釈の精密さ。
これらが相まったことで、原作に忠実な改変を見て取ることのできる珠玉のアニメ作品となっていると考えます。


主に作品のどういう部分に注目しますか?

「脚本・コンテと音響・劇伴の間のズレ・調和」
以前は脚本と構成の妙に注力して見ていましたが、この頃は専ら「脚本・コンテと音響・劇伴の間のズレや調和」に注目してみています。
これはプリプロ/ポスプロといった工程にも重ねられるかもしれませんが、主としては視聴者への効果の側から着目しています。
この必然としてカッティングにも着目したりしていますが(『四月は君の嘘』第4話のブログ記事とか)、あくまでも上記ズレ・調和を把握するための手段として捉えています。


あなたにとってアニメとは?

「思考の触発媒体」
モノとしてはバラバラな総合芸術という(半ば語義矛盾的な)感じですが、自分にとっては思考を触発しては日常的に用いうる言語を広げ、構造化してくれる最適な媒体の一つとして捉えています。


感想(考察)を書こうと思ったきっかけを教えてください。

「依頼」
仕事以外の文章を書いてなかった時期に、ぼちぼち素材とともに雑多に思いつきや講演録をまとめていたら、「アニメ評論部分を同人誌にまとめましょう!」という申し出があったこと。


感想(考察)を通して何を伝えようとしてますか?またどう伝えようとしてますか?

「視聴方法の伝達/問題提起の明確化」
問題提起は可能な限り明確にして、主張の領分を定めた視聴方法を提示したいとは思っています。その意味では、自分の思いとか感覚を誰かに伝達したいという気概は殆どなく、視聴経験として後に残していくと誰かがその後もっと洗練させてくれる(のではないかと期待している)ものの一端を取りまとめたい、というつもりで書いています。
どこまでいっても見る側に立たざるをえない自分が最終的に言えることは、「自分はこの作品がこのように面白く見れた」という告白の言い換えだというのが、上に書いた趣旨となります。よって、その告白がせめて多くの人の通過することのできる筋として提供できたのであれば、それで充分と考える次第です。
そんな大層なことを言える身分ではないのですが、あくまでも「客」でしかないという立ち地位を自覚しつつ(かといって「客」の立場に居直ることなく)、野暮にならない言葉で返礼できるように、視聴者もまた製作陣から試されているはずだ、ということと言いかえられるかもしれません。


あなたにとって感想(考察)とは?

「視聴法洗練のための言語化(仮)の提案」
上とかぶってしまいますが、(制作陣側に立つことがないアマチュアとしての自覚とともに)作品固有の楽しみと見方を提示するものだと考えます。反面として、アニメ業界やアニメ作品の外野からの無責任な野次や強請りにならないように、日々注意・反省する次第です。当然すぎかもしれないですが、
①面白く見れなかった作品については(分析・伝達に値する言葉が自分からは出てこないものと見限って)明らかに制作上の改善に資する点以外は極力だらだら喋らない、
②面白く見れた作品については当該箇所を特定し、文節化する、
③作品を取り巻く制作陣や環境というよりは、作品単体でもつ視聴の幅(可能性)について検討する、
④視聴者側(=「客」)に甘んじた無い物ねだりや言い訳はしない、
というあたりは守りたいところです。
云うまでもなく視聴者は作者ではない(それゆえ作者側にいかに擦り寄ろうとも代わりにはなれない)一方で、作品の楽しみ方は視聴者に留保されています(それゆえ作者の地位が特権的であるわけでもない)。一視聴者としては、制作陣に対する恨みや貶し・謗り無く、そして作品の固有性に配慮した形で、各人の作品の楽しみ方を洗練させ、次の視聴者へ手渡せるだけの精度で言語化を繰り返していけばよい…現状ではこのように考えている次第です。


ブログを書く場合、構想?日、実際に書く?時間、書いている時間に遊んでしまうことはよくある?

「3日/3時間/遊びなし」
構想は生活の合間にぼんやり思い出したりしつつで3日くらい、実際に書く時間は3時間くらい。書いている時間に遊ぶことはなく、書いた後に新たな着想があれば追記していく感じです。


好きなキャラ・制作会社・スタッフを3つ(3人)ずつお願いします。

「無回答」
制作会社をあげられるほどの精度が伴っていない(思いつきをあげるのも憚られます)ため、無回答ご寛恕いただければ幸いです。
スタッフについても忸怩たる思いがあるのですが、強いてあげれば、音響監督鶴岡陽太氏のお仕事はいずれも心より尊敬しています。
キャラについては、ただ一点だけ、伊藤伸恵を見ていると和むことだけは強く伝えさせていただきたいと思います。


影響を受けたブロガーと読んで影響を受けた記事を教えてください。

「橡の花さん(@totinohana)」
あまりアニメブログ界に通じておらず、かつ、自分の調べが不足しており心苦しいのですが、直接に影響を受けた記事は思い出せないので、ブロガーについては無回答という形でご容赦ください。
アニメの見方という意味では、橡の花さん(@totinohana)の呟きから見えてくるアニメの視聴方法は、自分が持たない観点でいつも大変刺激的だと思っております。


BD・DVD以外に購入するものは?(イベント参加可)

「ほぼなし」
偏執的なところがある一方で収集癖はほぼないので、主にはBD購入、関連書籍類購入のみです。気に入った作品のサントラは概ねitunesで購入して常時流しています。


あなたが感想を書いていくためのモチベーションは、どこから湧いてきますか?またモチベーションを維持する方法など

「備忘と取りまとめ」
ほぼ未来の思考素材とするための備忘と取りまとめです。その過程で志を同じくする人からご意見いただけたらなお嬉しいなぁと思いますが、これは僥倖と思っています。
現状のところアニメという媒体は自分の思考・言語に最も適した刺激を与えてくれるので、この傾向が続く限りは、視聴と感想書きを続けていけると思います。


宣伝・アピール欄

アニメクリティークという評論同人誌の編集をやっています。
編集に際しては、アニメ作品に内在した批評文・評論文を集めて、編集側で設定した2つのテーマに繋げる、というやや変な方針をとっています。前に寄りすぎれば作品の二番煎じにしかならず、後ろに寄りすぎれば作品から離れてしまう。その間を縫って継ぐような同人誌にしたいと考えています。
加えて、新刊出したら出しっぱなしで終わり…というのもつまらないので、「前号のテーマでまとめきれなかった部分を可能な限り引き継ぐ形で次号の新刊テーマを設定する」という感じで編集を続けてきているのも、やや特徴的といえば特徴的かもしれません。
寄稿は随時募集中ですので、ご興味ある方は是非ご一報ください。



・ インタビューにご協力頂きありがとうございました

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