物理的領域の因果的閉包性


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アウトライターズ・スタジオ・インタビュー 第88回 「サカウヱさん」

2016-02-07 インタビュー


アニメの感想をブログやツイッターで表現されている方々に質問して答えてもらう
『アウトライターズ・スタジオ・インタビュー』
第88回はブログ『1k≒innocence』のサカウヱさん @sakasakaykhm です。


アニメを好きになったきっかけを教えてください。

「えっ、関東って深夜にアニメやってるの?」
2007年、大学生になってたまたまtvkで『さよなら絶望先生』を視聴したことがすべての始まりでした。
アニメどころか文化不毛地帯に育った時分、まともに地上波でアニメを見るのは小学生で見たポケモン以来。
昭和モダンな文体、シニカルたっぷりのネタ、独特のカット…これまでの「アニメ」のイメージをすべて覆す衝撃作でした。
今でこそ関東でアニメ視聴といえばMXが主流ですが、当時はまだ地方局がかなり頑張っていた頃でした。
当時tvkでは土曜深夜に2時間半アニメを放送し続ける、通称「tvkアニメマラソンタイム」があり、(見入ってたかは別として)ここでアニメ視聴や実況といった習慣が身につきました。
また奇しくもニコニコ動画がサービスを開始したのもこの頃で、インターネットで調べたり二次創作に触れながらアニメを楽しむ、という習慣も同時に身についていきました。
僕自身、中学高校とかなり真面目に舞台に取り組んでいたので「物語」を観ることはもとより、さらに「このアニメはどういう構造の物語なんだ?」というところまで関心が出てくるのは当然のことでありました。

そうなってくるといろいろと知りたくなってくるのが人間の性です。

『絶望先生』を例にすれば、
「なるほど、新房昭之という人がこういう作風なのか。…ウテナって作品に参加してたのか?榎戸洋司?って人はエヴァに参加してたのか…そういえばエヴァって抜け抜けで見たからあんまり覚えてないな…じゃあ見るか…え、劇場版?っていう別作品で完結なのかじゃあ観るか…」
などと、芋づる式にいろいろ気になってくるわけです。

程なくして慣れない大学生活と将来への不安でバッチリメンタルをやられた僕は、劇場版エヴァを毎晩視聴する生活を始めます。
1月半ほど視聴していくうちに「なるほど、人は分かり合えないと諦めたところからスタートするべきなんだな…」という学びを得ました。(この頃はミサトさんに本気で救いを求めてました)
平たい言い方をすると「大事なことはアニメから学んだ」の原体験でした。
「なるほど、アニメもちゃんと見ていけばいろいろと面白いことがわかるのかも?」と、アニメを考察するという萌芽がここで完成しました。

そして間もなくして『秒速5センチメートル』を視聴し、セカイ系というフレーズと共に新海誠を卒論のテーマに取り上げることを決めました。
今日まで続く「アニメを見てテキストを書く」ことの始まりでありました。


好きなアニメ作品を教えてください。

あの夏で待ってる(長井龍雪作品が好きです)
ユリ熊嵐(幾原邦彦作品が好きです)
戦姫絶唱シンフォギア(うたプリも好きです)
ガールズアンドパンツァー(初めて観た水島努作品は撲殺天使ドクロちゃんです)
Free!(京アニはだいたい見ていますが、一番万人に勧めたい作品です)
キルラキル(TRIGGER及びその関係者の作品が好きです)
UN-GO(一番好きなノイタミナ作品です)
ストライクウィッチーズ(ズボンで僕の人生は壊れた)
true tears(何回やっても岡田麿里に私たちは勝てない)
クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(一番好きなサンライズ作品です)
アイドルマスターシリーズ
ARIAシリーズ
ゆるゆり
結城友奈は勇者である
魔法少女まどか☆マギカ


好きな作品の中から1つ選んで、好きな理由を教えてください。

『あの夏で待ってる』
僕が「不憫女子愛好家」というカルマを背負うきっかけとなった作品です。

「誰も悪くないのに、誰かを想うだけで誰もがつらい」

多くの人が長井龍雪作品を支持する理由の一つがこれだと思うのですが、『あの夏』はそれが一番色濃く出ている作品だと思うんです。
そしてつらいからこそ、いつか決断しないといけない時が来る。それをしっかり描ききった『あの夏』は、今でも僕に欠かせない作品です。
谷川柑菜さんが好きです。


主に作品のどういう部分に注目しますか?

とにかくキャラクターです。
活き活きキャラクターを描くために、どのような手法や工夫が込められているか?を検討するのが好きみたいです。
物語の中で「役者」としてキャラクターが活かされている作品を見たいと思っています。


あなたにとってアニメとは?

カジュアルであり、また込み入った可能性も追い求められる文化。


感想(考察)を書こうと思ったきっかけを教えてください。

冒頭で軽く書きましたが、エヴァを見終わる頃には自然とセカイ系という単語が身についていまして、そうやってアニメ全般を文化的に語る、論じるという界隈があることにも関心が向いていました。
過去の記事を見ると一番最初に書いた記事は『けいおん!』でムギ律の可能性を追い求めていたみたいです。
何かしらの作品を見ていて「あれ、これはこういう解釈ができるんじゃないか?」と意思表明したい、というのがきっかけだったと思います。


感想(考察)を通して何を伝えようとしてますか?またどう伝えようとしてますか?

卒論でセカイ系を取り上げ、社会学的にテキストを書いていた時期もあったのですが、やっぱりどうしてもそういう書き方をすると敷居が上がりますし、目の肥えた読者が増えるので最近はしていません。
何より自分はその辺の学びが少ないので…。

それよりもなるべく平易なテキストで、普段そんなに考察とかしない人にも「そういう解釈もできるんだ!」と、何か発見を与えられるようなテキストを目指しています。
あとはスマホで読んでもストレスにならないようなレイアウトとか…。
あとはエモい感情をなるべく取り上げるようにしています。(これはセカイ系好きの影響だと思います)


あなたにとって感想(考察)とは?

生産や創作のサイクルを自分に定着させるための習慣。


ブログを書く場合、構想?日、実際に書く?時間、書いている時間に遊んでしまうことはよくある?

ネタを思いついて構成を考える→3日~2週間
書く→1週間前後
書いてる間はだいたい遊んでますが、ノってきたら部屋を無音にしてガンガン進めます。何か曲を聞いてると歌ったりリズム取るのに気持ちが向いてしまうので。

書くのが遅いのですが、それは「いやこんなネタみんな思いつくよな…こんなのアップしてもダメだ…誰も読んでくれないよ…」 という内面の葛藤を押さえつけるのに必死で手が進まないからです。
この間だけは本当に「大丈夫だよ、きっと面白くなるよ!」と励ましてくれる女の子がいてほしいです。


好きなキャラ・制作会社・スタッフを3つ(3人)ずつお願いします。


■キャラクター
・美樹さやか(魔法少女まどか☆マギカ)
好きというのは相対的な感情と思いますが、美樹さやかについては自己溶融度が高すぎてほぼ不可分な存在になっています。
・谷川柑菜(あの夏で待ってる)
青い子とは何か?その答えをすべてもってきてくれた子です。
まだ10代の石原夏織さんの演技があまりにもぴったりすぎる。
続編の予定もないのに、正ヒロインを差し置いて2016年にアルターから二人目のフィギュアが出ます。すごい。
・松岡凛(Free!)
宮野真守さんにどハマりしたきっかけ。
自らの力で、自らが憧れた七瀬遙という天才に最も近づいた人間。
つまり松岡凛はそれだけに限りなく人間なんです。
あと妹が最高に好みです。

■制作会社
・京都アニメーション
いわゆる「京アニらしさ」を常に持ち続けているのに、新作の度にさらに進化していく姿を見せつけてくるのがとても楽しいです。
特に『Free!』は僕の人生観を大きく変えた作品でした。
・P.A.Works
リアルタイムでは『CANAAN』からほぼ全作品見ています。
どの辺が好き?と聞かれるとうまく説明できないのですが、毎作品どんな作品になるか読めない楽しみが京アニより強いのが魅力です。
・TRIGGER
今石洋之や雨宮哲といった、アニメーション=絵が動くという原体験的に特化した作品を作ってくれるので大好きです。
ガイナックスにドハマりしていた頃に追っていた方が揃っているので必然的に目が向いてしまいます。
アニメは画面に向かってるだけで楽しい!という気持ちにさせてくれるのは大事なことだと思います。

あと最近だとLercheとstudio 3Hzに期待してます。

■スタッフ
・西屋大志(京都アニメーション原画・作監)
『けいおん!!』の修学旅行回の作監がこの人なんですが、全体的に丸っこい作画の中でこの回だけ妙にキャラクターに色気があるな?と違和感を覚えたのが西屋さんの名前を知るきっかけとなりました。
その後『氷菓』、そして『Free!』と、西屋さんがキャラデザを担当した作品はどれもカット一枚一枚がとても様になる作品ばかり。
キャラクターの美しさを引き出すのがとても上手な人だと思っています。
・橋本由香利(劇伴)
「音がカラフル!!キラキラしてる!!」と、『輪るピングドラム』のHHHのアルバムを聞いて衝撃を受けました。
橋本さんの音楽はとにかく眩しくて、作品をポップでカラフルに、しかもキュートに仕上げる素晴らしいプロフェッショナルのひとりです。
特に『月刊少女野崎くん』の劇伴はアニメ版のコミカルさをかなり底上げしていました。
・田中宏紀(原画)
「アニメのスタッフ」というものを初めて意識した人です。
独特のタメたアクション、異常すぎる水のゆらぎやたなびく髪の描き込み方…スタッフを意識しないでアニメを見ていた時期に「なんだ今のカット!?」と、素人目に見ても衝撃を受けました。
特に『ストライクウィッチーズ』で度々驚かされました。

他にも小島崇史(原画)も最近気になっています。『四月は君の嘘』で担当された一人作画回は名作でした。


影響を受けたブロガーと読んで影響を受けた記事を教えてください。

どこから見つけたか記憶に無いのですが、「反=アニメ批評」の高瀬さんがブログを運用されていた時期に記事を読んだのが、アニメ批評や評論に触れた原体験だったようです。

明確に覚えているのはkarimikarimiさんの超電磁砲OPの解説記事でした。
(とある科学の超電磁砲 OPの演出の解説 一貫性のある正負の方向 - karimikarimi http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20091121/1258765953 )
「なるほど、アニメってこういう演出論的に見る人もいるんだ!」とかなり衝撃を受けたことを覚えています。
舞台で得た知識を適用すれば自分もなにか書けるかも、と思ったのがこの時でした。

ここ最近ですごい人が出てきたなーと思ったのは北出栞@sr_ktdさんです。
ブログや寄稿を拝読するとわかりますが、自身の思想へのロジック化、そして精緻なテキストへの気のはらいようはとにかく目を見張るものがあります。
それだけにその空隙に垣間見える北出さんの作品へのアティチュードに、逆にその人間性を見いだせます。
また北出さんとは音楽の趣味も近いので、感覚的な部分で共通しているものがあるので話が分かりやすいというのもあると思います。


BD・DVD以外に購入するものは?(イベント参加可)

作品によってまちまちです。
これは原作コミック買おう(『夢喰いメリー』)、キャラソン全部揃えよう(シンフォギアシリーズ)、すごい出来がいいからフィギュア買おう(アルター谷川柑菜)、という感じです。
グッズの類はあまり買う方ではないです。
とか言いながらスマホケースが今これ(346PRODUCTスマートフォンケース*(Asterisk) http://www.aniplexplus.com/itemZllQmMetですが…。


あなたが感想を書いていくためのモチベーションは、どこから湧いてきますか?またモチベーションを維持する方法など

「あ、これ書いたら面白いかも」と、じわじわ考えるパターン(『心が叫びたがってるんだ。』を楽しんだ方にお勧めする5作品を心から叫びたいんだ。 - 1k≒innocence http://goo.gl/vNYmOe)と、
「ウオオーーーこれは!!今すぐ書かないと!!!!」のパターン(「今 変わっていくよ」―『シャーロット』OPから読む輪廻と抵抗の意志 - 1k≒innocence http://goo.gl/AYx8TW)があります。

ブログなのでもっと安易に自分語りしたいのですが、人に読ませるものとして長く置いておける記事を書くようにしているつもりです。
書くのが遅いのでこれ書こうかな、と思ってたネタを先に誰かが書いててボツる、っていうのは結構あります…。


宣伝・アピール欄

まとまったテキストはブログに置いています。「ブログで交流」が今だにどういうことなのか理解できていないので、皆さん仲良くしてください…。

また極々まれに二次創作SSをここにあげています。
civic ethica
http://pixiv.me/sakasakaykhm
C90が受かればアイマスミリオンライブで薄い読み本が出る予定です。

最後に、こうした場を設けていただいたぎけんさん、群馬さん、ありがとうございました。とても価値ある貴重な企画だと思います。



・ インタビューにご協力頂きありがとうございました

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