物理的領域の因果的閉包性


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アウトライターズ・スタジオ・インタビュー 第98回 「真弓さん」

2016-02-15 インタビュー


アニメの感想をブログやツイッターで表現されている方々に質問して答えてもらう
『アウトライターズ・スタジオ・インタビュー』
第98回はブログ『“破滅”と“再生”の美学』の真弓さん @knkmayumi です。


アニメを好きになったきっかけを教えてください。

「好きになったきっかけ」……というのがどうにも決めかねてしまうので、アニメを観てきた経験上のターニング・ポイントについて、幾らかお話することで代わりとさせていただきます。

物心がつく前から、NHK教育のアニメとか『サザエさん』『ドラえもん』のような長寿作品は視聴していたと思うのですが、そういうメインストリームから一歩外れたものについて、最も記憶が古いのは『NG騎士ラムネ&40』だったかなと。姉のお友達の家へ遊びに行った時に放送していて、偶々みんなで観ていて、しかもちょうど最終回だったんじゃないかな?妖神ゴブーリキを倒して大団円の場面を見守っていたような気がします。他にも『ドラゴンクエスト〜勇者アベル伝説〜』や『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!(←古谷徹さんがマリオ、山瀬まみさんがピーチ姫、和田アキ子さんがクッパ大王の声を担当してたヤツです)』の一場面を断片的に憶えていて、いわゆる"邪道"なアニメといえばその辺が脳にこびりついてる最古でしょうね。

大きくなるにつれてアニメの視聴数は増えていきまして(肉体は成長しても精神は幼児性を無くせずに……という典型ですね!)、『セーラームーン』シリーズよりもその亜流である『愛天使伝説ウェディングピーチ』をより熱心に視聴している自分に気づいた頃には、もはや手の施しようがなくなっていました。

90年代には、ありがちですが『ガンダム』と『エヴァ』に多大な衝撃を受けました。
『機動戦士Vガンダム』終盤の展開にズガン! と頭を殴られて、以降の『G』『W』『X』は、テレビでストーリーを追いつつガンプラとか外伝・派生作品とか裏設定について手広く扱っていた月刊誌「コミックボンボン」を用いて情報収集。後にビデオで『Zガンダム』を観て決定的に感銘を受けました。
『勇者シリーズ』『エルドランシリーズ』も好きでしたし、サンライズロボットアニメに覚醒したのは恐らくこの頃でしょうか。
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』上映時は生涯初めて一人で映画館まで行ったのですが、公共交通機関の使い方がサッパリわからず道に迷ってしまい、入場した頃には上映開始後15分程度が過ぎていてNERV本部が陸自に襲撃されている場面の途中でした。しかし一旦座席に座ればそんなことも意に介さず、オドロオドロしい映像の連続に気持ちを呑まれていきました。映画が終わり、狐につままれたような表情のまま座席を立つと、周りの観客(およそ7割以上がティーンエージャー!)も皆様一斉に自分と同じような有様だったのが、今でも光景が鮮明に浮かぶほど印象的でした。

初めて観た深夜アニメはテレ東水曜深夜枠の『MAZE☆爆熱時空』と『HAUNTEDじゃんくしょん』でした。録画機器の使い方を習得した頃のある日新聞のラテ欄を読んでいて「お!夜にも新作やってんじゃん!」と気づいて予約録画したのがきっかけでしたね。時系列上では『エヴァ』の深夜再放送の方が早いんですが「深夜枠で初回放送したアニメ」という枠組みの中ではこの二作品じゃないかなと。この頃になると、作品情報を補うためアニメ雑誌を購読して放送時間とスタッフリストと他者の感想をチェックするようになりました(その後の購読遍歴はアニメディア→ニュータイプ→アニメージュ→少し空いてアニメスタイル)。

「その期のアニメの事前情報を大雑把に眺めて、新作はできるだけ目を通して、引っ掛かりのあったものはより深く追っていく」基本的な姿勢は、この辺りの時期と今でも大きくは変わらないんじゃないかな?
変わったとすれば、自宅のインターネット環境が整備されてから、2chやふたばや個人の感想ブログ等を読むようになって、独りで観るのとは違った(穿った?)視点を獲得するようになったことでしょうか。特に『舞-HiME』第二クール放送の頃はその壮絶なストーリー展開によって2chアニメ板が異様な盛り上がりを見せており、次回放送を待つまでの間にいろいろな意見が酌み交わされていて、その様子を熱心に観察していた事を記憶しています。すこし後の『ローゼンメイデン トロイメント』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』の盛況ぶりは特に凄かったですね。誤報や嘘バレをやり過ごしながら、解釈議論を喧々諤々していました。

今の”本業”であるTVアニメ実況への参加も、だいたいその前後の時期だった筈です。極めて思い出深い作品である『涼宮ハルヒの憂鬱』第一シリーズ放送もその頃でしたか。ちょうどYouTube、ニコニコ動画などが台頭し始めると、そういうツールを駆使しながらユーザーとして参加してエンジョイする裾野がより広がりましたね。自分の場合は、『THE IDOLM@STER』の動画を用いた二次創作、通称"ニコマス"にどっぷりハマっていました。生涯の中でも、単一の作品にあれほど打ち込んでいた時期はなかったんじゃないだろうか……? 、と思うほど夢中でしたね。もう10年ほどの付き合いになって、その頃よりは遠巻きに眺めるようになりましたが、今後も末永く応援していきたい作品です。

ネット上のプラットホームは2chからTwitterに軸足を移しましたが、それがだいたい2011年か2012年くらいですかね。この頃のビッグタイトルといえば、『魔法少女まどか☆マギカ』や『あの花』等がありますね。アニメーション制作がデジタルに移行してから10数年で、より多彩な表現が花開いて現在に至る……といった感じですか。「絵もよくてお話もよくって……」という惚れ惚れするようなタイトルが、これからもどんどん増えていくと、視聴者としては嬉しい限りですね。

少し長くなりましたがこんなところでしょうか。一つのきっかけ、というよりは、観続けていくなかで幾つかの曲がり角があったのだなぁ、というのが振り返っての雑感です。

あ、これはかんぜんな余談なんですけど、最初に名前を憶えた声優は田中真弓さんでした。「クリリンとラッキーマンの声おんなじじゃね?」と気づいてEDクレジットを確認したのがきっかけでしたね。「真弓」というHNはそれが由来ってことになりそうですね!


好きなアニメ作品を教えてください。

絞らないとやたら多くなってしまうので、ワンテーマで選出します。

■お気に入りの日本の劇場用アニメオールタイム・ベスト10選(暫定版)

『劇場版 エースをねらえ!』(1979) 監督:出崎統
『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984) 監督:押井守
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988) 監督:富野由悠季
『聖闘士星矢 真紅の少年伝説』(1988) 監督:山内重保
『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』(1999) 監督:幾原邦彦
『マインド・ゲーム』(2004) 監督:湯浅政明
『おおかみこどもの雨と雪』(2012) 監督:細田守 
『風立ちぬ』(2013) 監督:宮﨑駿
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』(2013) 総監督:新房昭之
『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』(2014) 監督:錦織敦史

「観直した回数の多い10作品」だと少し変わりそうなのが、面白いところです。


好きな作品の中から1つ選んで、好きな理由を教えてください。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』中盤、挿入歌「我らが願い」のかかる場面。
ネオ・ジオンの民衆から花束を渡されるシャア総帥と、スペースコロニーのありふれた情景。
わずか一分の間、少しの台詞と情景を歌にのせ繋ぐだけで、宇宙移民者たちの生活と長く虐げられた鬱屈とがブワーッ!と伝わってきてしまう。
画面の向こうに、宇宙世紀という時代が在る、確かにそこに人が生きているのだな……と、束の間感じさせてくれる。
そういう瞬間が好きなんです。

(『おおかみこどもの雨と雪』序盤、花と「おおかみおとこ」の生活を静かな歌とともに映す場面は、ここと似た匂いがするな、と今気づきました)


主に作品のどういう部分に注目しますか?

その時の気分と体調と視聴環境とによってガラリと変わってしまうので、これというのは決めてません。


あなたにとってアニメとは?

最近は「鏡」みたいな性質があるなと睨んでいます。人にはそれぞれ無意識のフィルターが設けられていて、アニメの絵はそれを通過して入ってくる。
フィルターの性能が誰ひとりとして同じでないから、人が語る感想は、ひとりひとり違った姿、言い換えると鏡像として、そのアニメの輪郭を映し出す。
むしろ、その鏡像の屈折の仕方から逆算して、その人の気質・考え方をある程度類推することができる。これは面白い性質だなぁと感じます。


感想(考察)を書こうと思ったきっかけを教えてください。

いつのまにか手が滑って……


感想(考察)を通して何を伝えようとしてますか?またどう伝えようとしてますか?

「貴方と私のどうしようもない違い」を知ってもらうことと、その溝をどう埋めていくかの模索。
ここで使われた技法はどんな効果を生み出すか?
映像理論に照らし合わせるとどういう意味か?
描いた人が向こう側で何を考えていたか?
これらを謎解いていく過程こそ、個人がする考察の醍醐味だと感じております。
が、私はそれほど真面目ではないので、基本的に連想したことをダラダラ述べるばかりです。お許し下さい……。


あなたにとって感想(考察)とは?

アニメ観て何か勝手に思っているだけでもいいのですけれど、それだと次々に新しい考えが浮かんできてしまって後に何も残らなそうなんですよね。
それを続けていくと世捨て人になりそうなので、いったん文章を組むというプロセスを経る必要性を感じたのです。
なので感想を書くという行為は「日本語の練習」だと捉えています。
あわよくば、その悪戦苦闘している過程をみて誰かが憐れんでくれるのでは……という、スケベ根性もまたありますね!


ブログを書く場合、構想?日、実際に書く?時間、書いている時間に遊んでしまうことはよくある?

とっかかりの構想じたいは数分でまとまりますが、その後が大変ですね。浮かんだことを人様に伝わる文章に組み替えていく過程に、最も時間を要している気がします。
一時間×三、四ターンは最低でも使いますし、「話数単位10選」のようなレギュレーションに沿った記事をあげる時はそれ以上です。
そしてあるある話ですが、引用する先の作品を確認のため観直したりして、「これやっぱ面白いじゃん!あ、そういえばこのアニメで○○を担当している××さんは△△も担当してたな!そっちもいいんだよなぁ……」と連想してしまって、割り当てた作業時間をほぼ全てお楽しみ時間にしてしまうことは珍しくありません。アニメが面白すぎるのが良くないんですよね……。


好きなキャラ・制作会社・スタッフを3つ(3人)ずつお願いします。

■好きなキャラクター:佐倉杏子-『魔法少女まどか☆マギカ』/天海春香-『THE IDOLM@STER』/シャア・アズナブル-『機動戦士ガンダム』シリーズ

■好きな制作会社:P.A.WORKS/サンライズ/東映アニメーション

■好きなスタッフ:アニメーション制作は数多くの方々が関わるもの。どうしても絞り切れなかったので、近年活躍されている方の中から主なセクションについてそれぞれ三人ずつ選出させていただきました。
富野由悠季氏と出崎統氏は殿堂入りの為、除外。

【監督】細田守/中村亮介/水島努

【各話コンテ・演出】山内重保/高橋丈夫/小俣真一(畠山守)(※三名とも監督としても)

【アニメーター(男性)】湯浅政明(監督としても)/松本憲生/重田敦司

【アニメーター(女性)】中嶋敦子/坂井久太/細居美恵子

【脚本】黒田洋介/岡田麿里/雑破業

【音楽(劇伴・テーマソング)】田中公平/梶浦由記/ZAQ

【OP/EDディレクター】鈴木典光/石浜真史/山下敏成

【声優(男性)】神谷浩史/吉野裕行/細谷佳正

【声優(女性)】釘宮理恵/茅野愛衣/榊原良子

……三人は選べませんでしたが【美術】では小林七郎さんの一連のお仕事には、非常に刺激を受けました。


影響を受けたブロガーと読んで影響を受けた記事を教えてください。

もともとアニメ感想系ブログを定期巡回する習慣はなく、時々何らかの検索をした折に目にする程度でした。唯一、富野由悠季監督作品について詳述しているブログを参考にする機会は結構ありましたね。
おはぎさん( @ohagi2334 ) の『失われた何か』 、 kaito2198さん( @kaito2198 )の『TOMINOSUKI/富野愛好病』、グダちんさん( @nuryouguda )の『玖足手帖』、これらのサイトは富野教信者として影響を受けざるを得ないところがありますね。『玖足手帖』は色々と共感してしまうので敢えて読み過ぎないように気をつけていますが……。

Twitter上で影響を受けている方は、本当に書ききれない程にいます。主体性というものが欠落しているので、「いいな」と思った方のスタイルをすぐ真似してしまうんです。例えばtatsu2さん( @tatsu2 )が好きすぎて、日本酒感想postを始めてみたり、「あの人のナマのトークが聴ける!!」と知って鼻息も荒く某イベントに潜入してみたり。2014年の「TVアニメ10選」記事を書いた時には、tatsu2さんの10選記事を横に開きながらだったんですけど、そのせいでtatsu2さんの劣化コピーみたいな文章になってしまったんですよ! そんな失敗談も山程ありますし、最近は画像だけ貼って一文字も喋らない(口を開かなければ口は滑らない!)で終わる日もありますね。
あの、ふぁぼとかあまりしないんですけど、皆様のpostはいつも興味深く読ませていただいてますので、今後ともどうぞ宜しくお願いします。(個人名を挙げていくとラブコールめいてしまって気色悪いかと思いますので、これ以上は自粛します……)

尚、↓の記事は、今後五年十年単位で語り継いでいきたいくらい好きです。

負けヒロインの美学とは - Paradism


BD・DVD以外に購入するものは?(イベント参加可)

上記にある通りアニメ雑誌やさまざまな副読本(各種ムック本や『それがVガンダムだ』のような作品概論、『ユリイカ』の個人特集号、または『リスアニ!』のようなアニソン情報誌)は、時々目を通します。
プラモデルやフィギュアは以前は集めてましたが、断捨離の一環として新規購入は止めてます。同じ理由でノベライズ版、コミカライズ版、ゲーム版、グッズ……etcはあまり買いません。主題歌・サントラCDも買わずにレンタルや配信で済ませたり。
"薄い本"は、まぁ時々……(笑)
ライブやトークショー等々は本来もっと足を運びたいのですが、なかなか自由が利きませんね。


あなたが感想を書いていくためのモチベーションは、どこから湧いてきますか?またモチベーションを維持する方法など

アニメはわりと刺激物に感じられるので、心身の健康が損なわれている状態で視聴すると、感想もたいして浮かばなかったり、そもそも最後まで観られなかったりします。
(「アニメを観て疲れが癒やされる」と仰る方もいるので、これは個人差が大きいのでしょうね)
一時期はアニメのことよりも自殺のことを考える時間の方が長かったりしましたが、そんな時期に観たアニメについてはあまり記憶が定かじゃありません。
なので、好きなもの食べて、適度に運動して、ゆっくり風呂に入って、それでもネガティブな発想が広がりそうだったらとっとと寝る。
日常ではそのぐらいあっけらかんとしていたほうが、モニターに向かう時間をより楽しめるのではないか、と思いました。


宣伝・アピール欄

今はなにかと情報過多なので、それらに惑わされず、距離をとってほどほど参考にしながら、好きな作品や好きなキャラクターを新たに見つけていって下さい。私も気をつけます。
あと、『桜Trick コンパクト・コレクション Blu-ray』の発売日は3月16日です。



・ インタビューにご協力頂きありがとうございました

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