物理的領域の因果的閉包性


【2017夏】 TVアニメ話数単位5選

2017-10-01 話数単位


◆ アホガール 第10話 『ドライブ!アホガール』

脚本:あおしまたかし コンテ:玉木慎吾 演出:玉木慎吾、三塩天平
作画監督:本田辰雄、大村将司、加藤弘将、福田佳太、槙田路子、野村治嘉、石丸史典 総作画監督:石川雅一



妹・瑠璃と仲良くなって阿久津くんとの距離を縮めようとする風紀委員長。だがそこによしこの母・よしえが現れる。
シンフォギアさながらの死闘が繰り広げられた末に、イグナイトモジュールを装着することに成功する風紀委員長。
そして流れるED曲。風紀委員長のドヤ顔シーンでED曲のタイトルがよしえの背中に到達する。このタイミングの良さ。
このパンツパートは奪い合う2人がアホなのではなく、脱がされたことも、風紀委員長が履いてることも気付かない妹。
つまり金を借りるより貸したほうが悪いと言われるようにパンツも脱がされたほうが負け。便座になりたい人生だった。



◆ アクションヒロイン チアフルーツ 第10話 『さよなら絶望戦士』

脚本:玉井☆豪 コンテ:木村哲 演出:久慈悟郎、尋田耕輔
作画監督:徳永さやか、Yu Min zi、小澤円、丸山修二、井上高宏、Han Se Hwan、Ryu Joong Hyeon、胡正林



最終話の綺麗にまとまった感じも良かったのですが、11話・12話の布石となったという意味でこの10話は大きかった。
今まで自分たちで努力してなんとか4位まで昇りつめた。それだけでもすごいことですが、そこに客観的要素が加わる。
壁にぶつかって落ち込んでいるからではなく、今まであまり目を向けてなかった外的要因が訪れることによって気付く。
このあたりの構成や展開が見事で、すでに存在していたライバルや観客、陽菜野市の住民に助けられるヒナネクター。
単純に自分たちが努力して順位が上がって大喜び。それだけにとどまらないところが良い意味での未熟さを演出する。
レモンは緑色から黄色に変わる途中で収穫し、室内で寝かせることによってベストな状態になる。人の手が必要なのだ。



◆ ゲーマーズ! 第12話 『INTERMISSION × ゲーマーズと課金トーク』

脚本:内田裕基、岡本学 コンテ・演出:中津環 作画監督:池上太郎



本編はとりえず第11話で終了。第12話は合宿中にゲームやDLC(ダウンロードコンテンツ)の意義を討論する回。
ソフトの値段についてはアニメのBDやDVDに通ずるものがあるし、DLC、つまり特典要素の価値も似たようなもの。
どれだけの価値を見出すのかは愛情の度合いと言えば簡単だが、レベル上げの話もあったように時間もかなり費やす。
毎クール20本以上視聴しても名作と思える作品は限られてるし、パッケージを買うとなるとさらに限定的なものになる。
しかし物質的な意味も含めて作品がもたらす付加価値は大きい。そういったOVAみたいな話をここでやるのがユニーク。
しっかりタイトル回収をしてるし、サービス要素も申し分ない。星ノ守妹も登場してほしかったが、満足度は高かった。



◆ NEW GAME!!(2期) 第6話 『あぁ……すごいなあ……』

脚本:志茂文彦 コンテ・演出:山﨑みつえ
作画監督:板倉健、三島千枝、山野雅明、武藤幹、山崎淳、齊藤大輔、渡辺舞、山崎輝彦、吉村恵、手島行人
総作画監督:木野下澄江、山野雅明



サブタイトルのようにすごいなあと感じられたNEW GAME2期。1期はプロローグだったのかと思えるほど充実してた。
とくにこの第6話は青葉の葛藤を中心に描いていて、演出的にも素晴らしかった。好きなのは青葉が部屋で悩むシーン。
葉月の『青葉くんなりに答えの導き方を模索していけばいいんだよ』という言葉をヒントに答えのない先へと進む青葉。
手法や方法論ではなく、自分の気持ちを絵にする。しかし酷なことを言えば作品理解とユーザーの認識は埋められない。
いくら考えてもどうしようもない作り手と受け手の格差を、青葉とコウの関係性を中心に描いていく様子が秀逸すぎる。
やらなければ先に進めないし、できなければ仕事ではない。でも仕事ができないと決めつけるのは自分ではなく他人だ。



◆ プリンセス・プリンシパル 第10話 『case22 Comfort Comrade』

脚本:大河内一楼 コンテ:内藤明吾 演出:黒部万太郎、鈴木拓磨
作画監督:坂井翔太、松尾亜希子、新井博慧、鶴窪久子、飯田剛士、小堺能夫、金丸綾子



直接本筋と関係なくても、スパイを続ける難しさ、スパイであることの虚しさを描くことで作品の土台を支えている。
苦しい訓練を乗り越えてスパイになることが人としての到達点とはならず、逆に人とかけ離れた存在に変貌していく。
これもロンドンの壁が作り出した副産物であり、彼女たち自身もまた被害者。同志と呼ぶにはあまりに切ない響きだ。
自分を偽りながら、自分でない誰かに憧れを抱きながら、毎日死んでいく自分を悔やみ続けていたのかもしれない。
そういった委員長の心情を考えると、どこか楽観的で有機的な白鳩の活動が少しだけ愛おしく思えてくるようになる。
通常任務からドロシーにスポットが当たるまでの展開が見事で、言い知れぬ余韻を誘う結末がとても素晴らしかった。



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