物理的領域の因果的閉包性


アウトライターズ・スタジオ・インタビュー 第158回 「野茂さん」

2019-04-01 インタビュー


アニメの感想をブログやツイッターで表現されている方々に質問して答えてもらう
『アウトライターズ・スタジオ・インタビュー』
第158回は 野茂さん @nomu1214 です。


アニメを好きになったきっかけを教えてください。

 幼少期からアニメが好きで、多くの作品を見てきましたが、さらに一歩踏み込んだ形でアニメを好きになったのは『鋼の錬金術師』を見たのがきっかけでしょうか。1期と原作にほぼ同時に出会い、「生命」や「戦争」などの深く重いテーマについてもアニメや漫画で語ることができるのだと分かり、好きのレベルが一段上に引き上げられたように思います。
 また、それとほぼ同時期に高校生になり、夜遅くまで勉強することも多くなってきた中で、息抜きに深夜のテレビを見るようになり、そこで深夜アニメの世界と出会い、それ以来深夜アニメを継続して見るようになりました。


好きなアニメ作品を教えてください。

とりあえず10作品だけ挙げておきます。尚、挙げた作品の全てについて、1期・2期・劇場版などのシリーズ全体を通して好きな作品となっております。

鋼の錬金術師
ARIA
天元突破グレンラガン
けいおん!
〈物語〉シリーズ
GOSICK
境界の彼方
アイドルマスターシンデレラガールズ
ラブライブ!サンシャイン!!
ヴァイオレット・エヴァーガーデン


好きな作品の中から1つ選んで、好きな理由を教えてください。

アイドルマスターシンデレラガールズ

 ご存知の通り有名ソシャゲをアニメ化した作品ですが、各キャラクターに付与された個性を、「こういう個性が身についたのはこうした半生を送ってきたからではないか」とか、「こういう個性を持つということはこうした困難を抱えて生きているということではないか」などと、とても真摯に掘り下げていきました。その結果、ソシャゲの記号的なキャラクターがそれぞれの歴史と傷を持った1人の人間へと変貌していき、個性の功罪をめぐって非常に多角的で人間的な物語が展開されたのが本当に素晴らしかったです。
 また、特に2クール目に入ってからの展開、「周囲の人々からの支援に見合うだけの価値を示せという圧力」だとか「周囲から求められる役割と自分のやりたいこととの衝突」といったテーマが、僕が現実に属している業界の状況とあまりにも合致しており、人生の中でも最も厳しい時期を過ごしていた僕に冗談ではなく生き抜くための勇気を与えてくれた作品でした。


主に作品のどういう部分に注目しますか?

 演出や美術などを評価する基準や知識を僕は持ち合わせてはいないので、さしあたり登場人物の言動を中心とした脚本部分に注目して見ています。
 その上でより漠然とした注目点について述べるとしたら、「この作品はどのような問いや課題を提起しているのか」・「それに対してどのような答えを示そうとしているのか」・「その答えに至るプロセスが納得できるものかどうか」という点に関心を持って見ています。
 とはいえ現実には、何気なく見て気になった点や面白いと思った部分に改めて注目してみて、そこを突破口に思考を進めていくことも多いです。


あなたにとってアニメとは?

 世界を見るための新しい視点・見方を与えてくれるもの。

 もっとも、これは小説や漫画などの物語全般について言えることであり、アニメについてもあくまで物語の中の1つのジャンルという認識が強いのが正直なところです。その上でアニメの特徴・強みは何かと考えると、「テレビ放送やネット配信を通して、多くの作品に容易にアクセスすることができること」・「ネット上で感想を書かれている方が多く存在し、多様な意見を拝見できること」が浮かんでくるでしょうか。


感想(ツイート)を書こうと思ったきっかけを教えてください。

 初めて留学をした際、ほぼ何も準備をしていかなかったため、見ることのできるアニメの数が大きく減ってしまうという事態に陥りました。そのため暇を持て余してネットを徘徊していたところ、ブログやtwitterでアニメ作品に関して深く丁寧な感想を書いている方々がいることを知り、非常に感銘を受けました。そして帰国後に、自分も拙くても感想を書き残したいと考え、このアカウントを始めました。
 その後、次第にアニメ感想を増やしていき、2回目の留学(この時はある程度準備をしましたが、それでも見ることのできるアニメの数は減少していました)を契機に、ある程度まとまった形でも感想を残そうと思うようになり、その方法について今でも試行錯誤している最中です。


感想(ツイート)を通して何を伝えようとしてますか?またどう伝えようとしてますか?

 「なぜ自分がこの作品を面白いと感じたのか」でしょうか。
 ただ、基本的には「自分が書きたいことを書きたいように書く」というのを大原則としているので、あまり他者に伝えることを意識することはありません。気力や時間の問題で、ひたすらネタに走る時期も多々ありますし…。むしろ、この「自分が書きたいことを書きたいように書く」という姿勢については誠実であり続けたいですね。書いたものに対して自分自身が心から同意できることが一番大事かなと、とりあえず今は考えています。
 その上で、特に真面目な感想を書く時に心がけたいなと思っているものがあるとすれば、「あくまで具体的な描写に基づいて感想を述べること」・「その感想について前提となる経験・情報があるならば、くどくならない程度に適宜挿入すること」でしょうか…正直、実現できているとは到底言えないので、今後の課題とさせていただきます。


あなたにとって感想(ツイート)とは?

自分の感想→自分の考えている漠然・曖昧としたものを言語化することにより、自分自身に対する理解を助けてくれるもの
他の方々の感想→アニメ作品のみならず、世界に対しても新しい視点や見方を提供してくれるもの


好きなキャラ・制作会社・スタッフを3つ(3人)ずつお願いします。

<好きなキャラ>
西園美魚(リトルバスターズ!)
夜ノ森小紅(未確認で進行形)
津島善子(ラブライブ!サンシャイン!!)

<好きな制作会社>
京都アニメーション
P.A. WORKS
シャフト

<好きなスタッフ>(敬称略)
山田尚子
石立太一
島田満


影響を受けたブロガーと読んで影響を受けた記事を教えてください。

てりぃさん(@terry_olddancer)のブログ『Old Dancer’s BLOG
 僕が感想書きの世界に出会った当時からずっと楽しく拝見させていただいています。自分の経験や視点と作中の具体的な描写を縦横無尽に結び付けていくスタンスは今でも僕にとって理想のものであり、特に京アニ関連作品の感想についてはいまだにてりぃさんの感想が一番だと思っています。

コバヤシさん(@lastbreath0902)のブログ『イマワノキワ
 近年、話数ごとに感想を書くブログが減少傾向にある中で、コバヤシさんのブログは毎週・毎日楽しみに拝読させていただいている貴重なブログの内の1つです。特に、コバヤシさんの「歴史の教科書に載るくらい立派」という言葉は心から信用できるので、このワードが出た時は要注意です。

疲ぃさん(@hii_omottsura)のブログ『おもったことをつらつらと』の「プリンセス・プリンシパル 第3話感想 “普通”であるという、かけがえのない強さ。
 記事単位で言えば、最近(といっても1年半も前になってしまいますが…)では、疲ぃさんの『プリンセス・プリンシパル』3話の感想が深く印象に残っています。この記事を見て、ベアトリスに対する認識がガラリと変わりましたし、本当に久々に感想記事を見て泣きそうになるという体験をできました。その他の『プリンセス・プリンシパル』に関する記事もおすすめです。


BD・DVD以外に購入するものは?(イベント参加可)

 原作を手に取ってみたり、関連楽曲を購入したりすることはよくあります。また、ここに書くのが適切かどうかは分からないのですが、いわゆる聖地巡礼によく行きます。


あなたが感想を書いていくためのモチベーションは、どこから湧いてきますか?またモチベーションを維持する方法など
 
 基本的には「書きたい時に書く」というのを原則にしているので、あまりモチベーションの維持を心がけることはありません。強いて挙げれば、心身の健康を保つことが一番でしょうか(とはいえこれが最も難しかったりするのですが…)。
 その上で言うならば、やはり面白い作品を見た時に一番モチベーションが湧いてきますね。また、それに関連して、他の方々の感想を見て興味を持ち、その作品を見てみることも多々ありますので、皆様の感想もまた僕のモチベーションを喚起する貴重な要因になっています。
 尚、比較的長文で真面目な感想に関しては、独自性というか、「周囲を見渡しても、しばらく待っても、自分がこの作品に対して感じたことを言語化してくれる感想が出てこない、だったら俺が書くしかねえじゃんかよ!」という気持ちはしばしば長文を書く原動力になっています。


宣伝・アピール欄

 まずは、この場を設けてくださったぎけんさんに、改めてお礼申し上げます。
 この機会に自分のアニメ感想に対する姿勢を振り返ってみると、つくづく自己中心的で、意識の低い人間だなあと痛感いたしました。最近のツイートを見てもロクな感想を書けていないですし…。ただ、そうした意識の低い者でも自分の思いをネット世界の虚空に叫ぶことができるのがブログやtwitterの良い所だとも思います。ましてや、何らかの反応をいただける時もあり、それは何よりも幸せな瞬間だと思っております。これからも現実の生活などもあり見通しは明るくないですが、無理をせず続けていけるペースで頑張りますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
 最後になりますが、1人のアニメファンとして、皆様の感想を心から楽しみにしております。目に見える反応がなくとも、その言葉はきっとどこかの誰かに届いていると思います。そんな、アニメ作品自体のみならず皆様の感想からも感動や楽しさを受け取ってきた者として、今後もアニメ感想書きの世界が発展していくことを強く願い、また自分自身もその一端を担えるよう精進することを誓い、ここで筆を置くこととしたいと思います。
 長々とお読みくださり、本当にありがとうございました。

Twitterアカウント→野茂(@nomu1214
Privatterの目次ページ→https://privatter.net/u/nomu1214


・ インタビューにご協力頂きありがとうございました

関連記事


Copyright © 物理的領域の因果的閉包性 All Rights Reserved.