物理的領域の因果的閉包性


話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選

2021-01-06 話数単位

- Tartalomjegyzék -

推しが武道館いってくれたら死ぬ 第5話 『わたしは待つことしかできない』
ID:INVADED イド:インヴェイデッド 第5話 『FALLEN 落ちる世界』
22/7(ナナブンノニジュウニ) 第7話 『ハッピー☆ジェット☆コースター』
恋する小惑星 第7話 『星空はタイムマシン』
へやキャン△ 第6話 『あのころは、ふたりとも』
デカダンス 第7話 『driveshaft』
Lapis Re:LiGHTs(ラピスリライツ) 第4話 『Identity』
アサルトリリィ BOUQUET 第3話 『ワスレナグサ』
ご注文はうさぎですか?BLOOM 第9話 『やきもち風味のカモミール』
魔女の旅々 第9話 『遡る嘆き』



◆ 推しが武道館いってくれたら死ぬ 第5話 『わたしは待つことしかできない』

脚本:藤尾いなほ コンテ:長井春樹 演出:中山敦史 
作画監督:藤田正幸、村長由紀、二宮奈那子、門智昭、早川麻美、塚本歩、服部憲知



「舞菜は生きてることがわたしへのファンサ」という名言が飛び出し、眞妃とゆめ莉のシーンが最の高だった第5話。
ゆめ莉にとって憧れの存在だった眞妃が、ダンスの上手さ知ってもらうためにゆめ莉を後列から前列へと行かせる。
背中を見せていた眞妃が実はゆめ莉の一番のファンで、後押しされていたのは眞妃のほうだったというギャップ萌え。
前に眞妃がいるから努力できたゆめ莉、後ろにゆめ莉がいるから前だけを見て努力できた眞妃。この関係性が好き。
眞妃のほうが常に立場が上、と見せかけて、ゆめ莉に対してファンの誰よりも矢印が大きいところが愛が重くて良き。


◆ ID:INVADED イド:インヴェイデッド 第5話 『FALLEN 落ちる世界』

脚本:舞城王太郎 コンテ・演出:青柳隆平 
作画監督:碇谷敦、井川典恵、清水慶太、又賀大介、はっとりますみ、渡邉八恵子



数田遥のキスから始まり、実家に仕掛けられたトラップ、本堂町小春の名推理と先の読めない展開が魅力の第5話。
井波七星の INAMI を「IN」と「AMI」に分けると、AMIはフランス語で男友達(ボーイフレンド)を意味する言葉。
数田遥の愛情と殺意の入れ替わりを利用して自らの欲望を満たそうとした井波七星。男友達に濡れ衣を着せる。
そういった心理が苗字に込められていると考えると奥深いし、INAMIを逆に読むと imani(英語で信頼・信仰の意味)
になるところも面白い。また5話「FALLEN」の副題「The intention to kiss,and the one to kill.」を直訳すると、
キスの意図と殺意の意図。kiss と kill、意図とイド(井戸)、恋に落ちて殺人犯に落ちる。副題のセンスもいいですね。


◆ 22/7(ナナブンノニジュウニ) 第7話 『ハッピー☆ジェット☆コースター』

脚本:大西雄仁 コンテ・演出:森大貴 
作画監督:三井麻未、田川裕子、川村幸祐、木藤貴之、りお、凌空凛、飯野雄大 総作画監督:まじろ



普通のアイドルが【声優】やってみた、リアルなアイドルのほうが前途多難、バラツキが多いA-1作画など、
アニメ映えする要素の少なかったナナニジアニメでしたが、7話の戸田ジュン回は音楽が無くても成立する話数だった。
学校から離れて病院に入院した戸田ジュンが松永悠との出会いによって外から内・内から外の世界に回帰する物語。
屋上で暗の部分を引き受けるかのように影に佇む松永悠の位置。笑顔の戸田ジュンと暗い天気のコントラスト。
病室のプレートで隠される戸田ジュンの表情、単色化された空と心情の対比等、構図や演出が素晴らしかった。


◆ 恋する小惑星 第7話 『星空はタイムマシン』

脚本:坂井史世 コンテ:佐山聖子 演出:由井翠 
作画監督:矢野桃子、山野雅明、澤井駿、尾辻浩晃、coge、小田景門、渥美智也、寿門堂、菅原美智代、上野沙弥佳
総作画監督:山崎淳



「ただの光る点だけど、線で結べば星座に、遠くを見ればタイムマシンに。」という あおの言葉が少女の夢を広げ、
モンロー先輩と桜先輩は大学に、新部長に悩むイノ先輩は地学オリンピックに、それぞれが一歩前へと進展する第7話。
全体のお話の中では中途半端な話数ですが、この回が一番わかりやすく作品のテーマを表現していてとても良かった。
今見ている星は過去の星、常に過去と向き合いながら将来の期待や不安と戦う少女たち。見ていると応援したくなる。
余談ですが、この第7話には動画工房的に恋アスの次作品「放課後ていぼう日誌」のメイン4人が出演していましたね。


◆ へやキャン△ 第6話 『あのころは、ふたりとも』

脚本:伊藤睦美 コンテ・演出:神保昌登 作画監督:近藤律子



千明とイヌ子の記憶をたどりながら2人の出会いを描いた6話。現在と過去、同じ景色だからこそ思い出せるあのころ。
自動販売機で当たったラッキードリンクとラッキーな出会い、そこから野外活動サークルを2人で立ち上げて今がある。
2004年の映画バタフライ・エフェクト風の見せ方、5分の尺を上手く使った構成、千明視点から見た矢印の大きさ、
2人の距離感の描き方が良い。同じ自販機の前でコーンスープを飲んでる千明とイヌ子、ラストも百合み高くて好き。


◆ デカダンス 第7話 『driveshaft』

脚本:瀬古浩司 コンテ:熊澤祐嗣 演出:大矢雄嗣 作画監督:若山和人、三島詠子、南井尚子



タンクに空いた穴を塞ぎたいギアと危険を冒したくないタンカー、ナツメとフェイ・ナツメと新素体カブラギの埋められない溝。
自分がもしゲームのプレイヤーならフェイと同じかもしれない。戦って死ぬよりできるだけ何もせずに生き残りたいと思うはず。
フェイのナツメに対する負い目を塞ぎたい穴だとすると、新カブラギに吐露したナツメの弱みも塞ぎきれない穴とも言える。
誰もが負い目や弱みを抱えて生きる中で、それをどうにかしようと戦っているナツメ。そんな意気込みに感化されるのだろう。
宝くじを買わなきゃ当たらないのと同じで、何もしないと何も変わらないから抗おうとする。それが人間の人生なんだと思う。


◆ Lapis Re:LiGHTs(ラピスリライツ) 第4話 『Identity』

脚本:あさのハジメ、土田霞 コンテ:畑博之、宇和野歩 演出:宇和野歩 作画監督:佐藤天昭、嵩本樹



バンドの解散理由によくある方向性の違い、三姉妹それぞれの思い、ティアラの姉妹関係が上手く噛み合った4話。
経済学にはSPCパラダイムというのがあり、構造(Structure)が各行動主体の具体的行動内容(Conduct)を決定し、
それが結果・成果(Performance)を決める、というもの。カエデが集める輝石は魔法の原石であり街を支える原動力。
それをナデシコが北東の森に取りに行き失踪、ピンチをティアラが救い仲直りする。三姉妹の考えがバラバラという構造、
一つの石(意思)に向かって集まる姉妹の行動、Identity(同一性)を見つけ出せたという成果。もとを正せばツバキが
姉妹の溝を埋めるためにティアラに声をかけたのが始まり。長女の頼もしさという面でも全話数の中で重要な鍵となった。


◆ アサルトリリィ BOUQUET 第3話 『ワスレナグサ』

脚本:佐伯昭志 コンテ:徳野雄士、佐伯昭志 演出:徳野雄士 作画監督:伊藤良明、浅井昭人、清水勝祐



惹かれ合うカリスマとルナティックトランサー。当初梨璃が夢結のシルトになるまでが早すぎると感じていましたが、
全話終わってから見返すと梨璃のレアスキルが夢結を引き合わせたというよりも、美鈴の影響下にあった夢結が
梨璃やヒュージを引き寄せていたと考えると必然的であったのかもしれない。ラジオガーデン第31回で夏吉ちゃんが
美鈴の亡霊は夢結のトラウマという表現をしていましたが、美鈴の強すぎる愛情にマギが反応して亡霊を見せていたとも
捉えられる。ワスレナグサには「私を忘れないで」という花言葉があるように、亡霊は美鈴の残留思念でもあるのだろう。


◆ ご注文はうさぎですか?BLOOM 第9話 『やきもち風味のカモミール』

脚本:井上美緒 コンテ:追崎史敏 演出:徐傳峰 作画監督:齋藤香織、平馬浩司 総作画監督:伊藤雅子、渋谷秀



リゼの大学進学、チマメ隊の高校進学、それぞれが将来を見据え前進する中で、千夜とシャロが現状維持を決意する9話。
イメチェンして違う自分になるのも嬉しい、でも寂しさもある。生徒会長になる自分と、みんなと会える時間が減る寂しさ。
リゼと千夜の葛藤を中心に描きながら他のキャラとの関わりを無理なく繋げているところが素晴らしい。ごちうさマジック。
回想で登場した花はツルニチニチソウ、花言葉は幼なじみ・生涯の友情・楽しい思い出。キラキラ輝きながら成長してほしい。


◆ 魔女の旅々 第9話 『遡る嘆き』

脚本:筆安一幸 コンテ・演出:板井寛樹 作画監督:河野絵美、三島千枝 総作画監督:矢向宏志



4話「民なき国の王女」通称ミラロゼ回のあとに放送された物語、魔女の存在意義を考えさせられる話数としての9話。
ご利用は計画的にと言われる借金と同じように、魔法も使い道を間違えれば不幸になる。手段であって目的ではない。
傲慢さが際立った4話とは対象的に犠牲を払っても何も残らなかった、むしろ過去に戻る前より不幸になったと言える。
エステルを基準にした時間軸でいうと、昼間の時計台(現在)→ 夕暮れの時計台(過去)→ 朝焼けの時計台(未来)が
対価を払っても魔法では何も変えられない、そんな虚しさや儚さを象徴しているように見えるところがとても良かった。



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