物理的領域の因果的閉包性


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アニメマイベストエピソード10選

2016-09-01 ベストエピソード


元記事:アニメマイベストエピソード10選 - たらさいと


『機動戦艦ナデシコ』第19話「明日の『艦長』は君だ!」


脚本:荒川稔久 コンテ・演出:桜井弘明 作画監督:後藤圭二・石井明治

1997年です。ちなみにリアルタイムでは観てません(^^;)
ナデシコクルーの中でリョーコが一番星なtaraにとって、思い入れの強い回です。あと、いつになく積極的なルリルリも可愛いw
桜井弘明監督(『ナデシコ』では助監督)が担当の回だったことは今回初めて知りました;


『機動戦士ガンダムSEED』PHASE-24「二人だけの戦争」


脚本:こぐれ今日子・両澤千晶 コンテ:大橋誉志光 演出:鳥羽聡 作画監督:米山浩平・池田有

この作品からガンダムに入門した自分にはやはり『SEED』は特別な存在で、その中でもPHASE-24はアスカガ派の記念碑的エピソード!
“敵対する男女が無人島で二人きり”という絶好のシチュエーションを絶妙に料理した絶品のラブ回です(^^)


『犬夜叉』第96話「病気になったあの邪見」


脚本:隅沢克之 コンテ・演出:福本潔 作画監督:中島里恵

『犬夜叉』では“殺生丸様ご一行”派です(^^)
アニメオリジナルで内容もコミカルでライトな回ですが、りんは可愛いし邪見様は面白いし殺生丸様は相変わらずりんに(結局)甘くて、殺りんも邪りんも楽しめるお気に入りのエピソードです。


『AIR』第11話「うみ~sea~」


脚本:志茂文彦 コンテ・演出:三好一郎 作画監督:門脇聡

最終話の1話前です。感動の大きさは最終話に譲るとしても、もらい泣きしてしまったのはこちらの方で…
もちろん(この話を観ている方には)言うまでもなく、終盤のあのシーンですね。何度観直しても涙を堪えられません゚(ノД`゚)。


『涼宮ハルヒの憂鬱』第11話(1期)「射手座の日」


脚本:賀東招二 コンテ・演出:武本康弘 作画監督:堀口悠紀子

選考基準がキャラありきの話ばかり続きますが…(^^;)
長門さんスキーとしては、やはりこのエピソードは外せません!
SF全開なアクション描写も見応えがありますし、その陰で繊細な感情の機微が見え隠れする演出も素敵。燃えあり萌えありです(^^)


『けいおん!!』#20「またまた学園祭!」


脚本:村元克彦 コンテ:石原立也 演出:米田光良 作画監督:門脇未来

卒業=“終わり”へと畳み掛けるような2期終盤の展開の中で一際印象の強いこの回を選びました。変哲の無い日常描写も魅力ですが1話選ぶならやはり演奏パートのある回を…というのもありますし、より単純に「U&I」が好きというのもあります。憂ちゃんが大好きだから、というのももちろんあります(^^;)


『妖狐×僕SS』第11話「陽炎」


脚本:根元歳三 コンテ:吉田泰三 演出:向井雅浩 作画監督:河野真貴・谷川政輝・蘇武裕子

アニメでハマった『いぬぼく』はその後原作も読破しました。藤原ここあ先生のご冥福をお祈りします…
10話までに散りばめられていた謎が明かされる回。そういう意味では「この1話だけ観ても~」のコンセプトに不適合なのですが、1話の中でも綺麗に逆転が決まっていて感動必至です。りりちよ様のヒロイン度もMAX値に(^^)


『境界線上のホライゾンII』第12話「居場所の刃傷持ち」


脚本:砂山蔵澄 コンテ:渡邊哲哉 演出:渡邊哲哉・井端義秀 
作画監督:木村智・江上夏樹・尾崎正幸・大塚健

ここから年代的にブログ開始以降に。
初見でストーリーを理解できないのは順番通りに視聴しても同じ…なんて乱暴なコトは言いませんが、迫力溢れるバトルに次ぐバトルを凝縮した濃密な内容はストーリー度外視でも楽しめます(^^)
白眉は誾さんの深い深い愛の描写。EDへの入りにシビれました!


『ガールズ&パンツァー』第12話「あとには退けない戦いです!」


脚本:吉田玲子 コンテ・演出:水島努 作画監督:杉本功

コンセプトの兼ね合いで最終回は避ける方向でここまで来ましたが、どこを切っても面白いのが『ガルパン』!
中でもこの最終話は別格です。全編戦車戦の贅沢な構成は息継ぎする間もないほどで、体感時間がおかしくなりますw


『一週間フレンズ。』#1「友達のはじまり。」


脚本:菅正太郎 コンテ・演出:岩崎太郎 作画監督:山﨑絵里

「つかみはOK」な第1話は多々あれど、その中でも最高に引き込まれた第1話です(^^)
同時に、この第1話だけで短編アニメとして成立している構成の美しさにうっとり。長谷くんのモノローグの如く「何度も、何度でも」観たいエピソードです♪




マイベストエピソード企画、やってみました。

2016-09-01 ベストエピソード


元記事:マイベストエピソード企画、やってみました。 - narunaru_narunaの日記 @narunaru_naruna



・さくら荘のペットな彼女

#08 どてかい花火をあげてみろ


脚本:花田十輝 コンテ:いしづかあつこ、宮浦栗生 演出:池端隆史 作画監督:藤部生馬、マサユキ、矢向宏志、直谷たかし 総作画監督:冨岡寛


花田十輝先生の脚本担当回ですね。本作のテーマの一つであろう才能の違いによる成功/失敗や、持つ者 / 持たざる者の苦悩、といった内容が凝縮されている回でした。
いろいろと本編以外の事で(悪い意味で)話題になった作品でもありますが、個人的にはもう少し内容に関する感想を見たかった作品でもあります。


・selector infected WIXOSS

Episode06 その存在は漆黒


脚本:岡田麿里 コンテ:二瓶勇一 演出:橋本敏一 作画監督:熊谷勝弘、村上雄、佐野はるか、中村真悟、児玉亮、藤部生馬、高瀬健一(エフェクト) 総作画監督:吉田優子


先ほど挙げた「さくら荘のペットな彼女」の原作者、鴨志田一先生の担当回。シリーズ構成はさくら荘〜と同じく岡田麿里さんなので、さくら荘〜からのご縁での起用なのでしょう。同じく岡田さんがシリーズ構成担当の「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」でも鴨志田さん担当回があります。
ここで挙げた回ではふたせ 文緒というキャラクターにスポットが当たっており、セレクターの願いであった小説家になる事を叶え続けているうちに、それがセレクターとの約束であったのか、ふたせ自身の使命であったのかがわからなくなり、ついには自分という存在があいまいになってしまう、といった内容でした。「誰が誰だかわからなくなる」という感想をいくつか見ましたが、今回はまさにそれが狙いだったと考えています。
願いを託す/託されることの意味を改めて問う、そういった回だったと思いますし、作品メタ視線では、それをライトノベル作家の鴨志田先生が書いているというのが興味深かったです。先生はどんな心境だったんでしょうね。


・氷菓

第17話 クドリャフカの順番


脚本:賀東招二 コンテ・演出:石立太一 作画監督:内藤直


氷菓は以前挙げた10選から漏れてしまったので、今回チョイスしました。大好きな回がいくつもあるのですが、一つ選ぶならこの回ですかね。
謎解きに関しては、ちょっと奉太郎が超人的過ぎてなかなかスッと頭に入らない感じだったのですが、この回ほど”期待”という言葉のネガティブな面が強調されたお話はなかったように思います。
いろんなキャラクターの期待が出ては消え、自身の在り方に暗い影を落とす、その苦々しさも青春の1ページ…なのでしょうね。
キャスト陣に注目してみると、生徒会長&副会長を担当した森川さんと福山さんは同じ事務所ですし、天才に触れ自信喪失気味な漫研の先輩を、作家でもある浅野さんが演じているのがなかなか興味深かったです。


・伝説の勇者の伝説

#010 夕暮れ


脚本:吉村清子 コンテ:川崎逸朗 演出:渡部穏寛 作画監督:織岐一寛、安本学 総作画監督:桜井正明


同名小説のアニメ化。原作者の鏡貴也先生は、「いつか天魔の黒ウサギ」や「終わりのセラフ」なんかもアニメ化されていますね。まあ、個人的には伝勇伝の続きのアニメが見たくてBDを購入したりしたのですが、売り上げなどを見てもほぼその可能性はないのが残念ではありますが…。
10話を選んだのは、物語的にも大きな山場である事もそうなのですが、なんといっても役者陣の熱のこもった芝居ですね。ああいったギリギリの攻防と緊張感は、なかなか見れるものではありません。見た者に何かを残す、そういったシーンだったと思います。


・交響詩篇エウレカセブン

第26話 「モーニング・グローリー」


脚本:大河内一楼 コンテ・演出:宮地昌幸 作画監督:吉田健一、倉島亜由美、中田栄治(メカ)


自分の中でのエウレカは、この回が事実上の最終回です…などと言ったら、ファンに叱られてしまうかもしれませんが、全体を通じてこの回がテンションMAXだったのは否めません。
ベタ過ぎる展開も、最後のカタルシスに向かってぐいぐいと引き込まれていきます。本編を見た方はきっと感じたであろうあの浮遊感。クライマックスのシーンでは思わずガッツポーズが出てしまいました。
ただ、あまりにもぶち上がってしまった自分のテンションは、結局は二度と再現する事なく最終回を迎えてしまいました。途中で素晴らしい回が来てしまうと、こういう事もありますよね。


・とある科学の超電磁砲

第12話 AIMバースト


脚本:水上清資 コンテ:福田道生 演出:橘秀樹 作画監督:藤井昌宏、阿部望(エフェクト) 総作画監督:藤井昌宏


レベルアッパー編のフィニッシュ回。自分の中でのレールガンは、事実上、このレベルアッパー編で終了です…と言い切ってもいいぐらい満足しました。ああ、滝壺理后が出たらまた呼んでくださいませ。
お話の展開もそうですが、やはり最後の敵ともいえる怪物とのバトルは迫力満点。また、今回10選に選ばせてもらったのは、原作との違いが興味深かったということもあります。
漫画版はTV放送前に読んでいたのですが、御坂のレベルアッパー使用者、ひいてはAIMバーストによって生み出されたバケモノに対するスタンスがほぼ180度違っています。その辺りは、やはり佐天涙子というキャラクターの影響と言えるでしょう。漫画版と比べると、低レベルキャラクターのストーリー内での扱い方がかなり改善されています。
持つ者 / 持たざる者の対比はアニメ版のテーマの一つとなっており、漫画版との違いが明確に見て取れます。そういった楽しみ方も、原作がある作品のアニメを楽しむ方法の1つと言えるでしょう。


・神様ドォルズ

第七話 追憶の肖像


脚本:上江洲誠 コンテ:大宙征基 演出:菅原静貴 作画監督:本橋秀之


同名漫画のアニメ化。今回チョイスさせていただいたのは、主人公の枸雅 匡平(くが きょうへい)が故郷の村を訪ねた際に、同行していた史場 日々乃(しば ひびの)に、匡平と枸雅 阿幾(くが あき)の間に起こった出来事について語る回です。最後に悲しい結末が待っているのですが、石川智晶さんの「夏の庭」という挿入曲がより一層涙を誘います。
また、この回のラストシーンにはちょっとした仕掛けといいますか、何気なく見ていると見落としてしまうような描写があります。これに気づいた時には思わず震えてしまいました。ここで詳しく述べると冗長になってしまうので、別のエントリーで書いてみたいと思います。

さて、ここからはちょっとした変化球を投げてみましょう。


・鉄のラインバレル

第18話「メメント・モリ」


脚本:吉村清子 コンテ:渡邊哲哉 演出:西本由紀夫 作画監督:青野厚司 メカ作画監督:川原智弘


同名漫画のアニメ化ですが、原作に詳しい友人いわく、漫画版からかなり改変されていたとのこと。アニメ版では、主人公・早瀬浩一のクズっぷりや、ヒロイン・城崎絵美の「あなた、最低です!」(CV. 能登麻美子)の印象が強かったですね。
ここで挙げた18話ですが、さらわれたヒロインを助けに向かう浩一を待ち受けるのは、敵組織・加藤機関の代表である加藤 久嵩(かとう ひさたか)。トップ自らのお出迎えで緊迫感MAXのシーンかと思いきや、なぜか加藤はホタテを網で焼いてるんですね。
なぜにホタテ??
このシュールな絵面に、その日の感想含め、右腕だけでなく全てを持っていかれました。そういえば、カレー味のカステラとか、なにかと食べ物で印象が残る作品でもありました。メカものなのにねぇ…。


・【俗・】さよなら絶望先生

第7話 OP 「リリキュアGO!GO!」


オープニングディレクター・作画監督・設定協力:錦織敦史


絶望先生2期の第7話のOPです。たしか、原作だとあとがきの見開き2ページのみ記載されていたプ○キュアのパロディだったかと記憶していますが、それをここまでやるんかい!?というスタッフたちの本気を見ました。しかも、1回こっきり。うーん、なんとも贅沢な使い方ですね。
アニソン的にも、作詞 - うらん / 作曲・編曲 - 大久保薫 は豪華ですし、オープニング映像のディレクションは錦織敦史さん。全力を出し過ぎでしょう(笑)。まあ、本気だからこそ印象にも残るものだと思います。

最後は古めのものを、ということでこちら。


・ダイの大冒険

#26 さらば孤独の戦士ヒュンケル!!決着の魔法剣


脚本:神戸一彦 コンテ・演出:新田義方 作画監督:大島城次


TVの録画にはまだVHSが全盛の時代で、何度も何度も見返した結果テープが傷んでしまい、再生時に随分ノイズが乗ってしまいました。おそらくはテープが切れる寸前だったんでしょう。それぐらい繰り返し見ていました。
どれも思い入れがある回ばかりでなかなか選ぶのが大変でしたが、1つ挙げるということでこの回をチョイスしました。今だと古臭いとか言われちゃうんでしょうかね…。




アニメマイベストエピソード

2016-09-01 ベストエピソード


元記事:アニメマイベストエピソード - エブリデイ! @komagomamako



・ シゴフミ第12話「シゴフミ」(全13話/2009年)

監督:佐藤竜雄、脚本:大河内一楼、絵コンテ:佐藤竜雄、演出:桜美かつし、作画監督:川上哲也、吉田尚人、清水明日香、岩瀧智、音楽:七瀬光

 フミとミカの対峙シーンからの子供みたいに泣き合うところがとにかく最高です。私こういうの弱いんですよ。ベタな良さです。
 ミカのことを断ち切ったことで、変わるんだと決意するも、決して周囲からは受け入れてもらえないフミの様子がひたすら描かれます。要も内心想いを寄せているのはミカだということが、彼の見つめる写真から伝わってきます。そして、ついに耐え切れずに逃げ出そうとしてしまいます。
 その矢先に現れたミカに本音をぶつけるなかで、ミカも自分の本心に気付いてしまいます。「どうして待ってくれないの?勇気がたまるまで」というフミの切実な思いに応えなかったのは、フミのためだけではなくミカも逃げたかったのかもしれません。二人が想いをぶつけ合うこのシーンは、まさに「自己との対話」でもあるのです。誰からも受け入れてもらえなかったフミがようやく受け入れられたのは、他でもない「私」自身で、それでもやっと報われたのかなという風にも感じられます(フミが周囲に受け入れられるには第13話を待たなければなりません)。
 ある種「アイデンティティ」をめぐる本作でしたが、「変わりたい」というところから「変わってなんかやらないから。絶対に」というところに落ち着いたのも意外でした。フミとミカと、異なる存在として生きるという決意、その勇気は素直に格好いいなと思いました。



・ 地球少女アルジュナ 第13話「今」(全13話/2001年)


監督:河森正治、脚本・絵コンテ:河森正治、演出:ところともかず、山本裕介、板野一郎、音楽:菅野よう子

 思想的なところをいうと色々目をつぶった方が良さそうな作品ではあるのですが、それはそれとして忘れられない作品です。国がほろびながらも、生きる術を見つける時夫、これが可能であったら救いなのでしょう。
 考えたら負けかなという気はするのですが、全てを受け入れ声を失っても、まるで後悔した様子を見せない樹奈が妙に心に焼き付いているのです。環境問題を取り扱いながらも、一方でひたすらコミュニケーションについても扱ってきた本作において、「言葉」を失うのは自分の中ではまだ消化できてませんが、興味深い結末です。



・ たまゆら~卒業写真~ 第3部―憧―(全4話/2015年)


監督:佐藤順一、脚本:山田由香、ハラダサヤカ、絵コンテ:名取孝浩、佐藤順一、演出:名取孝浩、吉村文宏、筑紫大介、作画監督:内田裕、丸山修二、野田智弘、山本道隆、音楽:中島ノブユキ

 劇場公開はされていますが、一応OVAっぽいですし、去年の10選に入れ損ねたので。私、『たまゆら』が好きなんだなあと思わされたのがここです。既にfani通さんとかtwitterとかでも書いているのですが、ラストでひどく胸を打たれました。楓の憧れが溢れ出すシーンも良いのですが、なによりも楓への周囲のまなざしが温もりに溢れているのがたまりません。大人も子供もそれぞれの距離から楓達を見つめていくのが非常に巧みでもあります。
 思えば『たまゆら』はこういった、楓をみつめる温かなまなざしに満ちた作品だったのだと、たった一瞬で気づかせてくれたのがこの回でした。もちろん、それは一方通行なんかじゃなくて、楓は楓で周囲の人々のことを愛していて、だからこそ愛されてもいるのだと思います。



・ 獣の奏者エリン 第29話「獣の牙」(全50話/2009年)


監督:浜名孝行、脚本:谷村大四郎、絵コンテ:浜名孝行、演出:高島大輔、布施木一喜、作画監督:松浦仁美、音楽:坂本昌之

 作中のターニングポイントとして忘れられない一話です。リランと心を通わせたエリンが、ふとしたミスから危うくリランに殺されかけてしまいます。人と獣は心を通い合わせられる。そう見えるかもしれないけれども、確かに絶対的な壁がそこにあるのだと突きつけてきます。
 エリン自身、殺されかけることでリランに強い恐怖を抱きます。そして、本当に人と獣は心を通わされるのかと悩みます。結局、エリン自身は答えを見つけることはできません。それでも、彼女はそれを信じようとするのです。まだまだ幼い少女にも関わらず、遺書を書き、命を懸けてリランと向き合っていくことを覚悟していくのです。
 似たようなエピソードは終盤にももう一つあるのですが、こちらはいっそう深刻です。それに比べたらまだ救いのあるエピソードともいえます。獣と分かりあおうとするエリンは、この後、どんどん悲痛な表情をするようになり、声からは感情が消えていくようにさえ聞こえます。どこか人間離れしていき、獣でもない。そういう存在に感じずにはいられません。それでも、この回での痛みと覚悟が彼女を支えていることはよく分かります。



・ 天体のメソッド 第12話「円盤のない街」(全13話/2014年)


監督:迫井政行、脚本:久弥直樹、絵コンテ:島津裕行、演出:橘正紀、作画監督:古澤祐紀子、音楽:加藤達也

 タイトル通り、円盤のなくなった街が描かれていく訳ですが、忘れてしまった乃々香が、今度は忘れられてしまうという風に反転しているからこそ、胸が痛むエピソードでした。みんなの痛みは、汐音の痛みはこれほどのものだったのか、というのが乃々香を通じて蘇ってきます。
 写真が繰り返し使われた本作ですが、乃々香が使ったのは写真ではなくビデオでした。もう、ノエルを写真に収めることが叶わないということもあるのでしょうが、語ることにもきっと意味があったのでしょう。私の中に残っているノエルを少しでも記録していきたい、だからこそのビデオなのではないかと、ぼんやりと思っています。こういう、大切なものを残したいっていうシチュエーションに弱いんですよね、私。
 そして、ノエルのことが夢だったのかと不安になる乃々香を助けるのが他でもない汐音というのがずるすぎるんですよ。いちどは忘れられたとしても、大切な友達だから助けるのが、本当に素敵です。



・ こんにちは アン 〜Before Green Gables 第24話「クリスマスの魔法」(全39話/2009年)


監督:谷田部勝義、脚本:島田満、絵コンテ・演出:城所聖明、作画監督:佐藤好春、音楽:高梨康治、水谷広実、藤澤健至

 まさにクリスマスの魔法のようなお話でした。小さな命が救われたことで、ようやくバートが大切なものに気づき、本当に変わることができました。そして、トーマス家に最後の幸せが訪れるのです。バートと子供たちが楽しそうにクリスマスの準備をしているところにはとても大きな希望を感じられます。バートはエリーザの背中を押したり、時々良い姿を見せていましたが(DV夫がたまに優しくすると……みたいなのを想起してそれはそれで嫌なんですけど)、ああいう良い父親になることもできたのです。
 幸せなクリスマスの夜が終わって、バートは自分のこれまでの行いを本気で悔いています。それでも、アンの言葉で、まだやり直せるのだと気付いて再び歩き出す、このシーンがあんまりにも印象的です。朝日で輝く世界の中で、踊りながら線路の向こうへと新しい人生を見つけに行く。バートとその家族の幸せが、今にも見えるようです。不幸の影にも気付かないほど、バートの姿はあまりにも幸福に包まれています。
 トーマス家ではあまりにも多くの不幸がありました。だからこそ、クリスマスに起きたこの奇跡は、彼らにとってもかけがえのない時間だったと、信じきることが出来ます。



・ ポポロクロイス 第24話「さよならの冒険」(全26話/2004年)


監督:越智一裕、脚本:岡田麿里、絵コンテ:大庭秀昭、演出:高木茂樹、作画監督:薄谷栄之、音楽:亀山耕一郎

 ルナと彼女の母親のエピソードがとても印象的な回でした。母親との別れが予感される中で、束の間の二人の時間が描かれます。ルナは自分の見てきた素敵な陸の世界を紹介し、母親もルナの歩いているところを見ようとする。月の掟のために、母がルナを禁じたためにおきた二人のいさかいの和解としてこれほど素敵なものはないでしょう。
 そして、自分を世話してくれたばあやが亡くなったことで落ち込むルナを励まそうとする母親が見つけたのは、ルナに寄り添い支えるピノンです。母親には、娘を託せる人を見つけられたのでしょう。別れが予感されるからこそ、ここはいっそう切ないです。
 さらに、ルナの仲間であった海の精霊たちが闇の精霊王によって闇の精霊となってしまい、もう元には戻せなくなってしまうという重い展開までやってきます。ルナがなんとかしようと笛を吹くものの、正気に戻っただけで元には戻らず、却って苦しませ、ピノンによってとどめを刺すしかなくなるということになってしまいます。とどめを刺した後、ピノンはルナの悲しみを半分背負いたいと言うのは、これまでルナを受け入れ、そして支えてきたピノンだからの台詞であり、子供たちが大人から自立していく瞬間でもあるのでしょう。



・ 星の海のアムリ 第3話「花散り鳥鳴き海眠り」(全3話/2008年)


監督・脚本・絵コンテ・演出:米たにヨシトモ、音楽:窪田ミナ

 フルCGのOVAです。30分の間にまさかの挿入歌3本+主題歌(これは好きなアニソンベスト5に入るくらい!)という構成といい、なにかと意欲的な作品です。
 アダプターという新人類という存在を題材にしていますが、まるで私達とは何も変わらない存在を描かれているんですよね。誰かと一緒にいたいという、そういう素朴な感情を持った少女にすぎません。彼女たち新人類のアレルギーを極めて単純に解釈してしまうのも難しい所ですが、でもフェミナが言うように、自分の願いが叶わないことへの恐れというものは確かにあります。全3話の短い時間の中で、そういうものに向かい王としてきたのは確かです。
 そんな彼女たちが、「融合」のアレルギーを持つフェミナに導かれて地球を救っていくというのはとても示唆的です。違う存在かもしれないけれども、それを乗り越えていく希望がそこにはあります。きっとまだまだ彼女たちには旧人類に溶け込むには困難が待ち受けていますが、いつか迎えられる日が来るのかもしれません。私の大好きなセリフである「おかえりなさい、愛ある世界へ」という言葉で主人公たちが迎えられるように。



・ 電脳コイル 第24話「メガネを捨てる子供たち」(全26話/2007年)


監督:磯光雄、脚本:磯光雄、松澤洋介、絵コンテ・演出:高橋知也、作画監督:本間晃、押山清高、音楽:斉藤恒芳

 メガネの中でも大人と子供の断絶が如実に表れ、子供たちはメガネを捨てられてしまいます。大人たちは無理解だって思うこともできるのかもしれませんが、今の私にはずっと仕方のないことだと思ってしまいます。むしろ、作中で起きた出来事は、大人の想像をはるかに超える危険なものなのですから、当然とさえ言えるかもしれません。
 ただ、一番の断絶はメガネがどういうものかではなく、メガネの向こうの世界、リアルへの理解かもしれません。メガネの世界は、大人が思うよりもずっと現実です。ヤサコ達は現実世界を駆け回って、メガネの世界で生きてきました。現実とは切っても切れないのがメガネの世界です。
 そして、ヤサコが胸の痛みは触れなくても本物だと気付くように、触れられるものだけが現実ではありません。デンスケを失った悲しみから逃げるように、メガネの世界を単なるデータだと無理に納得しようとしたように、それが「現実」であれば、痛みを受け入れなければならないのです。
 歎き悲しみ「ふさふさだったよ。良いにおいがしたよ。あったかかったよ」と落ち込む京子と、「夢だったみたい」と落ち込むヤサコとの間には、大人になりかけかどうかというわずかな違いがあるのかもしれません。実は大人と子供という明確な線引きだけではなく、もう少しグラデーションがあるのだと、この作品は描いているのかもしれなくて、そういう大人に近づきつつある淡いで揺れ動くところも素敵に描かれています。



・ RDG レッドデータガール 第12話「世界遺産の少女」(全12話/2013年)


監督:篠原俊哉、脚本:横手美智子、絵コンテ・演出:篠原俊哉、作画監督:芝美奈子、中村深雪、音楽:myu、伊藤真澄

 今年になって見返してすごくはまった本作です。原作からあまりにもカットが多いために、アニメ版だとどうしても理解しきれないところが残念ではありますが、原作で補完しながら見ると素敵な話ではあるんです。
 ずっとすれ違いを続けてきた泉水子と深行ですが、ようやく「少し」近づけたのがこの回かもしれません。泉水子も深行もめちゃくちゃ不器用で、だからすれ違うんですけど、それだけじゃなくてちょっとした臆病さも(人として当然のものとして)抱えていて。どうしたらいいのかずっとわからなくて、それでも必死に「俺が必要だって言えよ」という深行の言葉に、「言えたらいいけど、言ったら最後だよ」という泉水子の言葉が胸に刺さります。Cパートでも泉水子は深行に答えを返さないのですが、これがこの作品の魅力だと思うんです(詳しくは『アニバタ』のP.A.WORKS特集号の波野淵さんの論考をお読みください!)。
 「姫神」というとても抱えきれないものを前に振り回される、それはあまりにも大きなことなのです。だから泉水子は簡単に深行の手を取れないし、深行だって泉水子に手を差し伸べられません。さっと格好よく手を伸ばす物語もたくさんがりますが、この話は割り切れず、人によってはもやもやしてしまうかもしれません。それでも、等身大とも言えるくらい、不器用で臆病な二人が、勇気を出す。そういうところが、美しい画面と併せて、とてもドラマティックで素敵なのです。そして、本当にゆっくりと手を重ねる所まできたふたりは、ささやかに応援したくなります。




アニメマイベストエピソード10選

2016-08-31 ベストエピソード


元記事:アニメマイベストエピソード10選 - an-shidaの日記 @an_shida



世紀末オカルト学院 Episode.06「文明の道程」


脚本 綾奈ゆにこ 絵コンテ・演出 中村亮介


大切なものを忘れてしまった少女(演:花澤香奈)を軸に、忘れた何かをコミカルかつ抒情的に探す話。中村亮介を初めて意識した回。オチがくだらなすぎるところも最高。



赤毛のアン 第46話「マシュウの愛」


脚本 千葉茂樹 白石なな子 絵コンテ・馬場健一 高畑勲 演出・馬場健一


赤毛のアンはとても好きなアニメで、一本選ぶならこれ。

4クールある作品だけど序盤はアンも幼く1話で半日とか数時間くらいということもあって時間の流れがゆったりとしている。

中盤以降はアンも進学して作中の時間の流れも早く、レイアウトの宮崎駿が抜けたこともあって、画面も淡々と進んでいく。

「もっとたっぷりとした時間を味わいたいなあ、最初の頃の濃密な時間はもう訪れないのかなあ」と思いながら話数をどんどん消化していくけど加速度的に時は流れていく。

だからと言ってドラマティックな事件が起こるかというとそうでもない。少年時代が急速に失われていくような寂しさを何時間も何話もかけて味わっていくと、無口なマシュウがアンへの気持ちを初めて口にする場面にさしかかる。

そうさのう、わしゃあなあ、アン。1ダースの男の子よりもおまえにいてもらう方がいいよ。
いいかい?1ダースの男の子よりもだよ。
そうさのう、エイブリー奨学金を取ったのは男の子じゃなかったろ? 
女の子さ、わしの女の子だよ。わしの自慢の女の子じゃないか。アンはわしの娘じゃ。


長いこの作品でマシュウがアンをこれだけ長い言葉で語ったのは他にない。猛烈な速さで子供時代が過ぎていく、零れ落ちていくなかで、この朴訥な語りは何よりも優しい。

見どころのある回は他にもたくさんあると思うし、演出や作画の際立つ回もあると思うけど、淡々とした中の抒情がとても好きだ。



機動戦士Vガンダム 第51話天使たちの昇天


脚本 園田英樹 絵コンテ・演出 西森章


暗い富野監督作品。

思春期に観て強い衝撃を受けた一作。悪役であるカテジナは多くの人を殺し、暴虐の限りを尽くす。最後には全てに敗れ、盲目になるものの生きながらえ、自らの行いを誰からも責められることなく、誰も味方にも敵にもならず、それでも生きているそのラスト。罰でもなく地獄でもなく、生のみがあるこのラストに20年経ってもまだ余韻が残っているような気がする。この独特な作品の着地が、心をとらえつづけているのかもしれない。



OVERMANキングゲイナー 第17話ウソのない世界


脚本 大河内一楼 絵コンテ 斧谷稔 演出 五十嵐達也


明るい富野監督作品。本作の敵は序盤でいきなり時間停止など掟破り的チート的豪快さがあったが、それにならってこの話の敵は相手の心を読む。

その倒し方が「片思い中の人への愛の告白を延々心の中で叫び倒して敵がうんざりして油断したところを攻撃する」というふざけたもので、しかもそれが想い人にも聞こえているという、痛快なまでに明るい一本。

敵がいて、好きな人がいてー、くらいの知識でも余裕で見れると思う。



彼氏彼女の事情 ACT16.0「永遠の点綴」


脚本 庵野秀明 絵コンテ小倉陳利 演出 安藤健


淡々とした抒情が素晴らしいと思う。台詞でないナレーションの言葉の強さも印象的だ。話を忘れても余韻がずっと残ってるような一本。



血界戦線 第4話BLOOD LINE FEVER


脚本 古家和尚 絵コンテ 松本理恵  演出 筑紫大介


この話数が好きなのは単純に『血界戦線』の中でいちばんシンプルにTVアニメしていたからだ。

軽妙なギャグパート、気の利いた台詞、謎めいた設定、とにかく強そうな敵、熱くかっこいい必殺技。TVアニメのフォーマットの典型に収まりつつ、それでも松本理恵が強く自己主張している。ああ面白かった!で終わってそれでいい。



てーきゅう 第4話 先輩とグーニーズ


脚本他 板垣伸


オチが最高。台詞はこのぐらいのテンポでよいと思います。



プロゴルファー猿 第70話 猿 絶体絶命!!


脚本 城山昇 絵コンテ・演出 西村純二


ゴルフ勝負をするアニメで主人公の必殺技はボールをグリーンの旗に当てそのままチップインする「旗包み」。

とにかくこの技が強くそこまでどうやって持っていくかという展開は毎回子供心にその画の迫力もあって手に汗握って観ていた。逆に旗包みが出ると、ああもう決まりだなと思っていた。

といったところでこの回はなんと旗が金属製でボールを跳ね返すという「そんなんありか」というもの。だが暗めの画面とそのただならぬ雰囲気で一本観せてしまう。

冷静になると「ねーよ」と思うけど実際見ると引き込まれてしまう。そんな話。



プリティーリズム・レインボーライブ 第13話 心をつなぐ虹のかけ橋


脚本 坪田文 絵コンテ 青葉譲 演出 小林浩輔


ライバルの演技に圧倒されステージ上で緊張のあまり泣き出してしまう主人公「なる」。曲を提供したコウジはなるのために客席から歌い、なるを勇気づける。落ち着きを取り戻したなるは見事演技を成功させる。そしてコウジのライバルであるヒロは、コウジがなるのために勇気を出して歌ったことに強いショックを受け、さらなる策略を巡らそうとするのであった……。


というあらすじからは全く想像つかないぐらいわけわからない画面になっていて、菱田正和ここにあり、という感じの一本。

菱田流の

ストーリーの骨格=オーソドックスなくらいよくわかる

出来上がった作品=全くわからない 

という図式は揺らがない。大好きですよ。



Go!プリンセスプリキュア 第1話私がプリンセス?キュアフローラ誕生!


脚本 田中仁 絵コンテ・演出 田中裕太


毎年新シリーズの始まるプリキュアの1話として完璧。作品としてだけでなく1年4クール作品の1話として一切の不足がない。とても長くなったので別項を立てた。

Go!プリンセスプリキュア1話を振り返りたくなった。




マイベストエピソード9選

2016-08-31 ベストエピソード


元記事:マイベストエピソード9選 - アニ鳴館.info @animei2710



・ 魔法の天使 クリィミーマミ(第46話) 私のすてきな ピアニスト


年に一度くらいのペースで、繰り返し見ている作品。

もともと、ファンの間では非常に評価の高い回であり、この企画で取り上げるには今さらな感もありますが、それでも語りたくなる魅力が詰まっています。
その魅力として語り尽くされている部分は、私よりも遥かにこの作品への造詣が深い小黒祐一郎氏の評論ふーみん氏の感想を参照していただくとして、その出がらしとして、私の個人的な着眼点を少し付記したいと思います。

行きがかり上でマミとしてスカウトされた優にとって、スターになる(スターである)ことそれ自体は、夢や憧れではありません。そのことは作中でもさんざん明言されていますし、魔法を返してマミとしての生活を終えることになるラストエピソードに至っても、ファイナル・ステージに臨むにあたっては、「優自身の思い入れ」というよりは「応援してくれた人たちのためにも、きちんと終わらせたい」という動機の方が全面に出ているくらいです。
その優が、「ずっとマミのままでいられればいいのに」というセリフを口にする衝撃が、この話の肝でしょうか。蓋がなくて猫もいなければ大丈夫という幼い発想から、そのすぐ後に自分が「残酷なことをした」と気付く……。たった1カットの中で、誰かのためを思って“少女が子供から大人へと変化する瞬間”が描かれています。

そして、「もう誰にも嘘はつきたくない」という感情を織り込み、ピアノ伴奏でこの回のために録り下ろされた「LOVEさりげなく」に聞き惚れる数分間は、永遠にこの時間が続きそうな錯覚に陥ります。
近年のアイドルアニメで定番となった、動画枚数やCGを使ってグリグリ動かす“ライブ”とは正反対な作りですが、数ある“ライブシーン”の中でも、私が思う文句なしの最高峰です。



・ 光の伝説(第18話) ゆれる想いを 受けとめて


「作品としてはベストに選ばないけど好きな話数」というコンセプトに忠実に選ぶなら、これを外すわけにはいきません。
『光の伝説』という作品自体は、望月智充さんの初監督作品です。後の望月さんの作風のプロトタイプというか、「演出の見本市を楽しむ」ような作品でした。
新体操のサクセスストーリーである原作に比して、アニメでは物語の印象がかなり薄く、完成度という意味では正直言って疑問符が付くところが多くあります。

そんな中で目を見張ったのが、この第18話です。それまで、静かに慎重に配置してきた“一人一人の想い”が、ファンレターという一つのきっかけから、ドミノ倒しのような勢いと連鎖で動き始める展開が圧巻。
たとえば、主人公・光の内面では、この回だけで驚き~決意~後悔~葛藤という幾重もの緊張感と、姉の胸で泣いて言葉にすることで解き放たれた安堵感、それに全国大会という道が開けたことに暗喩される解放感が描かれています……。こうしたいくつものステップを、分断させることなく“1話”の中で一続きの感情として描き出しており、とても濃い時間になっています。
この回に限って言えば、「少女漫画としての文法」と「望月監督の作劇の文法」の噛み合わせが、最高の形で決まっていました。



・ ピーターパンの冒険(第1話~第2話) 早く来て!みんなの憧れピーターパン/ネバーランドへGO!GO!GO!


厳密には「1作品につき1話だけ」というルールに反しますが、初回1時間スペシャルとして放映され、VHS版でも1時間バージョンで収録されていた(この形で初見)ということで、レアケースとして大目に見ていただけると幸いです。もちろん、2話セットで切り離すことのできない一連のストーリーになっている作品です。

語弊を恐れずに言えば、第3話でネバーランドへたどり着いて以降の本編は、善くも悪くも“普通の冒険活劇アニメ”という色が濃くなります。しかし、この初回1時間スペシャルを見終えた直後は、老若男女問わず誰もが抑えられない高揚感を覚えること間違いなしです。
“ピーターパン”という謎の存在について調べるウェンディとジョン、影をくっつけようと試行錯誤するピーターパン……といった一見些細な描写の数々から、これからネバーランドという素敵な舞台が待っているのだと、ドキドキ、ワクワクが高まっていく流れが見事。
「(これから起こるであろう)楽しいこと、夢のあること」=作中で空を飛ぶために必要なことに、視聴者自身も存分に感情移入していくことができる序章です。



・ エスパー魔美(第116話) 最終戦


多くの人に共感していただけるとは限りませんが、プロ野球に贔屓チームを持つファンであれば、何かしらの思うところがある作品ではないでしょうか。
引退の舞台を見届ける親子に、往年の名選手に自身の行く末を委ねようとする老人。これに野球のことをよく知らない魔美を含めて、登場人物の全ての言葉とそこに込められた感情が分かりすぎる。特に、老人の心変わりの前と後、どちらの感情にも説得力があるのが胸を打ちます。



・ わたしとわたし ―ふたりのロッテ―(第23話)ごめんなさい! お母さん


「あなたのことよ、ルイーゼ」。この一言が、この回の全てでしょう。同じ屋根の下で暮らしている母が子の名前を呼ぶ。そんなシーンが、息を呑むように見守るシチュエーションに仕上がっています。
前述した『光の伝説』では“1話”という尺の中で胸を去来する感情の変遷に唸りましたが、本作は、驚き~戸惑い~嬉しい~ごめんなさい……が、持っていたお皿を落として目を見開く(セリフなし)、その“一瞬”に全て凝縮されています。



・ マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア(第91話) 夢のその先へ


当時の反響をご覧ください。リンク先はあくまでも作品全体を通しての感想ですが、第91話(最終話)は、その全てが詰まった回。言いたいことは全て書かれています。

昨今のいわゆる“ネタアニメ”の流れを作った作品の一つですが、この最終話の衝撃と、本作が放映された2004年12月24日から26日頃にかけて感想サイト・ブログを巡回しているときに味わった謎の一体感は、以降のどんな作品にも太刀打ちできない経験でした。多少大袈裟に言えば、その数日間が、アニメファンとしての私自身の一つのピークだったような気がします。



・ 戦争童話 ふたつの 胡桃


トリッキーなギミックや綿密なSF考証はありませんが、それでいて、確かに「タイムトラベル物」だからこそ作れる物語が紡がれています。
スッキリした話の構造の中に、「昭和20年の暮らし」「いつの時代も変わらない少女たちの交流と好奇心」そして「戦後復興の予感」までもが丁寧に盛り込まれ、非常に見応えのある作品となっています。

前半では、寺の土地が畑として使われていたり、犬の供出、子供から食べ物を奪おうとする大人たち……といった、戦時下の疲弊も極まった世相が映し出されます。その一方で、12歳の彩花と友子が仲良くなる過程がいつの時代も変わりない姿として描かれており、現代と昭和20年の“世界”の対比が、短時間で巧みに導入されています。

この土台をもとにした後半の展開の濃密さが絶品。
母ちゃんが炎の中から運び出した仕事道具は散乱したまま持って行けず、託された弟が目の前で爆風にやられるのもただ見ていることしかできなかった。(比喩ではなく、文字通り)命を賭した母ちゃんの行動も遺言も殆ど意味をなさなかった、まさに無駄死になわけですが、けれどもそんなことを考える間さえもなく、友子は生き延びるために次の行動を起こさなければならない。
そんな無情さを目の当たりにして、空襲がくると知っていたはずなのに、伝えること助けることもできなかった彩花は、自分の未熟さに泣き崩れます。

ところで放映当時、あるブログでこんな感想がありました(要約)。
“空襲のさなかに突然、昭和20年の世界から現代へ戻ることになる彩花が、愛犬ライアンを置き去りにしたことが、同じ愛犬家として理解できない。”
指摘されている飼い犬の交換について、私は、この物語を完成させるうえで欠かせないシーンだったと思います。信頼するライアンに友子を託し、ライアンと一緒に犬狩りから逃れる日々だったハナを安全な場所へ連れてくる。未熟なままほとんど何もできなかった彩花が、唯一、“何か”を昭和20年に残したという証です。

民間人が犠牲となる空襲の非情さをこれでもかという筆力で描写する一方で、暗喩的ではあるけれども、戦後の復興に明るい兆しを見せる内容配分も秀逸です。
単純にストーリーを組み立てるうえでは、彩花がタイムスリップの真相を友子に教える必然性はありません(20世紀前半の子供の遊びや暮らしに時間を割く方が、後半の感情移入がより容易になります)。しかし、ここで携帯電話というアイテムを取り出したことで、空襲で文字通り何もかもを失った友子が、それでも“必死に生き抜けば明るい未来を信じられる”ことの伏線になるのです。
本編で描かれないシーンのために「伏線」というのも変な話ですが、視聴者は東京大空襲の後に続く日本の歴史を知っているわけで、これからその時代を生きることになる友子に姿に思いを馳せるように仕向けているわけですね。12歳の友子は、父親の復員までの短く見積もっても半年から1年ほどの時間を、家族も友人も喪って自力で生きたことになります。明るい未来を確信させる存在としてライアンを友子のもとに残したことの意味は、そこにあります。

ここまで見てきたように、慰霊碑が友子を生きながらえさせる鍵になり、携帯電話で遊ぶシーンは「未来」を知る存在であることを決定づけて彩花の言葉に説得力を持たせ、ハナとライアンの脱走でライアンと友子の信頼関係を作る。……描かれてきた全ての場面が、クライマックスの“生きるか死ぬかの状況”にあって、「彩花はライアンに友子を託し、友子は彩花の言葉を信じて法倫寺へ向かう」ことに繋がっているわけです。
そして、何より印象深いラストの60年越しの再会の後は、終戦から戦後復興期の辛苦、そして高度成長の新しい時代への希望などが、隔てられた時間の分だけ語られることは想像できます。「東京大空襲から共に逃げ延びた友人」として、また「今の彩花に繋がるまでの時代を生き抜いた人生の先輩」としての友子の存在。今度は友子の方が時間を越えて彩花と出会う形で、物語の構図としても綺麗にまとまっているのではないでしょうか。



・ ドラえもん[シンエイ動画版第2期](2008年5月30日放映分) しずかちゃんへのプレゼントはのび太


現在は自然消滅してしまいましたが、現行シリーズの『ドラえもん』初期には、未来の静香が、(たびたび未来にやって来る)現在ののび太たちの存在を認識しており、干渉しない距離を保ちつつ優しく見守っているという設定がありました。本作はそれが生かされたエピソードの一つで、原作や旧シリーズにない独自要素のバランス感覚が優れた方向に発揮されています。

ともかく、起・承・転・結のどれを取っても「ドラえもん」らしさ満点の面白さ。ひみつ道具は大活躍で、ジャイアンとスネ夫は適度(?)に意地悪で、のび太と静香は今も未来も素敵な関係を作っている。また、不審者である未来ののび太を自分の傘に入れてあげる静香ちゃん、という他の作品ではちょっと難しいシチュエーションが自然に見られるのも、『ドラえもん』の世界観の強みです。
ラストシーン、未来の静香の「なんで昔ののび太さんたちがいたの?」というセリフが、ごくありふれた自然な言い回しとして出てきて、なんとも言えない感動があります。重ねて、ハンカチの伏線回収のやりとりの爽やかさで、さら頬が緩む。

10年を超える現行シリーズにおいて、量産されているアニメオリジナルエピソードの中でも屈指の作品です。
もしも、この話が原作短編にあれば、多くの読者にとってお気に入りエピソードになっていたことは間違いないでしょう。一方で、原作短編には、この話をこれほど感動的に演出する土壌はなかったような気もしており、その意味でも出色の出来と言えるでしょう。



・ けいおん!!(第23話) #23 放課後!


感慨を持ってこの場所を去る時が刻一刻と差し迫りつつも、私生活の面では、進路が決まって新生活まで束の間の自由時間でもある――。
そうした端境のひとときといえば、個人的には『3年B組金八先生』第4期の「卒業直前スペシャル」が傑作だと思ってきましたが、“らしさ”を貫いた意味では、見劣りしない作品がここにありました。細やかな機微までもを存分に描写した一編です。

軽音部の部室は3クールのシリーズで丹念に描いてきた空間なので、王道であれば、スタッフとしても感慨をもって「去り際に部室の扉を閉める」場面が入るところですが、それを描かずに談笑で終わらせたのは非常に意味深いと思います。
彼女たちの3年間の「証拠」を残す展開を盛り込み、その「最後の瞬間」を明示せずに終わらせる。これは、視聴者のため(余韻を持たせる、作品を過去形にさせない……言い方はいろいろ)という側面もあるのでしょうが、個人的にはもう少し作中の世界観に即した解釈をしてみたいところです。
「部室の扉を閉めるシーン」は、作り手の意図するとせざるとに拘わらず、「気持ちの区切り」の解釈・印象を与えてしまいます。ただ、唯たちが部室を去ることへの感傷に浸るシーンはあるけれども、これはあくまでも部室という空間への感傷であって、「気持ちの区切り」の意味は感じていないように見えます。
同じ大学へ進む4人の関係は続くし、下級生である梓にとっては部室で過ごす時間の終わりではありません。それでも、もう少し時間が経ってみれば、単に高校生活の延長線上ではいられないこと、部室を去ったあの日が「区切り」だったことに気付くのですが、それは今このシーンでスタッフが“大人の上から目線”で描いてみせることではないのだ、という……この辺のスタンスが、『けいおん!』の“らしさ”として貫かれた部分なのかな、と考えています。





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