物理的領域の因果的閉包性


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プリンセス・プリンシパル 第2話 『case1 Dancy Conspiracy』

2017-07-17 2017


脚本:大河内一楼 コンテ:詩村宏明 演出:伊部勇志 
作画監督:大高雄太、金丸綾子、青木昭仁 総作画監督:鶴窪久子

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プリンセスが天使と悪魔という風に言っていましたが、立場的には王位継承第4位の王女と平民の特待生。
普通ならプリンセスのほうを立たせてアンジェのほうを見下ろしたり下からアオって不安を演出したりするもの。
しかし描写的には常に対等、映し鏡のように演出していて、そこがチェンジリング作戦と上手く噛み合っている。
モーガンの作戦がなければプリンセスは暗殺され、アンジェがプリンセスになる予定だったので、表裏一体。
どういう運命になるかわからないといった意味でも表向きの立場を演出しなかったのは素晴らしいと思います。

西側の外務委員であるモーガンが王国側に亡命するのを阻む理由は、1話で描かれたエリックと似ています。
王国側より西側の技術が優れているから情報漏えいは防ぎたい。エリックはそれをエサに内務省と手を組んだ。
1話の内容がわかっていれば2話で余計な説明はしなくて済む。こういうところに脚本と構成の上手さが光ります。

ではなぜノルマンディー公はモーガンを殺したのか、情報欲しさに亡命を手助けしようとしたことが表沙汰になる。
それを恐れたからでしょうね。プリンセスとアンジェ、モーガンとアンジェ、コントロールとノルマンディー公、
それぞれの駆け引きが微妙に交差しながらも、各キャラの心情や物語全体もちゃんと動いてる。すごい作品です。




プリンセス・プリンシパル 第1話 『case13 Wired Liar』

2017-07-10 2017


脚本:大河内一楼 コンテ:橘正紀 演出:江副仁美 作画監督:寺尾憲治

【ケイバーライト】
科学者ケイバー博士によって開発された物質で、重力を遮断し周辺の空間を文字通り「無重力」することが出来る。
王国の科学者たちは、このケイバーライトを蒸気機関の熱を利用して操る方法を研究し、浮遊し移動する機械を
次々と生み出した。ケイバーライト飛行戦艦による空中艦隊は、その代表例である。



公式サイトのWORLD欄を見ないとわかりくい点がいくつかありましたが、
ケイバーライトはエウレカセブンでいうところの「トラパー」、Cボールは「コンパクドライヴ」と似た感じですね。
ロンドンはアルビオン王国とアルビオン共和国に分裂し、王国側のプリンセス、それに仕える少女たちもスパイ。
王国(東側)で起こる共和国(西側)に関連する事件を内密に捜査・遂行するのがスパイの主な役割みたいです。

庭園でプリンセスを含めた5人がお茶をしながら会議をしてるシーンがありましたが、
プリンセスとベアトリスの2人以外は影に隠れる形になっていて、実行部隊がこの3人であることを示唆します。
公式サイトを見てみるとベアトリスは貴族の少女で、プリンセスに助けてもらったこともあり敬愛してるとのこと。
またクイーンズ・メイフェア校は多くの階級に開かれた学校を目指しながらも上流階級優位の風潮が強いとある。
つまりプリンセスとベアトリス以外の3人はたぶん上流階級の出身ではないんでしょうね。そんな側面も見えます。

OP曲もオシャレで疾走感があり良かったんですが、劇伴・効果音なども凝っていて見どころ聞きどころが満載。
動きが素早いところでも細かい演技をしているし、繰り返し見ても発見があって飽きない。付け入る隙がない。
1話の状態が今後も続くかとても心配ですが、注目してほしいのはサブタイトルの『case13 Wired Liar』ですね。
計算すると9月末まで最大で12話しか放送できません。なのに『case13』。これから『case1』まで遡るんでしょうか。
次回予告を公開しないところを考えても、たぶん時系列をシャッフルしながら展開されるでしょうね。次も楽しみです。




アクションヒロイン チアフルーツ 第1話 『いきなり超天界!』

2017-07-07 2017


脚本:荒川稔久 コンテ:草川啓造、宮澤努 演出:尋田耕輔 
作画監督:小澤円、本田創一、丸山修二、陣内美帆、YU BONGHYUN、飯塚葉子、上野卓志
総作画監督:井出直美、松本麻友子、小川茜



まず第1話で感心したのは、黄瀬美甘が赤来杏の家を訪れる前の1カット。
病院の娘であることを伝えていて、よく見ると入口には「長期出張中の為、休診。」という貼り紙。
カミダイオーのグッズを大量に所持していたり、学校を抜け出したりできる理由がここで示される。
家庭が裕福で親も不在の場合が多いから自由に好きなことができる。それを1カットだけで見せる。
これが素晴らしいですね。下手にセリフで説明しないし、美甘が怪我をしても大丈夫ということ。

カミダイオーの髪色から見ても美甘が杏に教わってカミダイオー役をやればいいと思うんですが、
あえての適役。そして子供たちがカミダイオーを応援する中、ひとり落ち込んでいた妹の柚香が、
姉の努力を受け入れて勇気を出して「おねぇええちゃあああん!!」って叫ぶところが胸熱でした。
ロッチ王と言わずにお姉ちゃんと叫ぶところに良さがあって、茶番とわかった上で姉を応援する。
くだらないことはもうやめてとは言わず、ただ純粋に努力する姉を認めてあげたかったんでしょうね。

あと物見櫓(ものみやぐら)が崩れて生徒会長の城ヶ根御前が致命的な工事ミスと言ってましたが、
わざと崩れやすくして美甘と杏のショーに注目が集まるよう事前にカメラも用意してたと考えると...
なかなか怖い生徒会長さんなのかもしれません。本当の敵はすぐ近くに... 次週も楽しみですね。




正解するカド 第12話 「永遠のこたえ」

2017-07-01 2017


第9話から超展開が続いてどうなってるかわからない人もいると思うので少し自分の解釈を説明します。
異方から来たヤハクィザシュニナは宇宙という存在よりも人類それぞれに固有の情報源があると知って
真道幸路朗を異方に連れて行こうとする。ですが異方を含めた世界の管理者である徭沙羅花に抵抗され
最後の交渉が始まる。そして見事に交渉決裂、真道の最終兵器アンタゴニクスも破壊され人類最大の危機。
そこに突然真道と沙羅花の子供ユキカがやってきてザシュニナを消し去り人類は救われ、平和になりました。



真道がどうなったかというとハルヒでいうところの情報統合思念体、まどマギでいう概念みたいなものですね。
つまり肉体としては死んでますが情報体なのでザシュニナと同じ異方存在になったと考えるのが妥当でしょう。
ザシュニナも肉体は一部でしかないのでカドと共に消えても生きている。晴れて真道と同じになれたわけです。

ではなぜユキカがザシュニナよりも強いかというと、それはよくわかりません。
たぶん沙羅花の能力と人類の可能性、その両方を持ち合わせていて正解がないことを理解した存在だから。
そんな感じだと思います。でも冷静に考えると、真道が死ぬことも考慮に入れた上のユキカ登場だったので、
愛ゆえに真道の肉体を捨てさせたかったザシュニナと同じくらい沙羅花も冷酷なんだな、とは思いました。

ザシュニナが言ってた正解は正解ではなく、正解を求め悩み苦しむことが正解だと言いたいんでしょうね。
話の展開が先行しまった形なので、各キャラの心情やどういう状況なのかわかりにくい部分も多かった。
でもこの作品が伝えようとしていることそのものは悪くないと思うので、理解できるまで見てほしいですね。




つぐもも感想 ~ 一子相伝新救世主伝説 ~

2017-06-21 2017


つぐももとは永く人の手を渡り続けた道具が意志を持ち、人に変化する事も可能となった存在。
つまり付喪神が物(もの)に宿って者(もの)になったことを言うんでしょうね。ただの道具ではない存在。

この作品でとても良いと思ったのは、エッチな表現やコミカルな部分だけではなく芯がしっかりしてたところ。
物語シリーズで言うところの怪異がつぐももであるならば、つぐももは「憑物」でもあるということですね。
また母の加賀見かなかから桐葉を受け継いだという意味では、つぐももは「継ぐ者」であると言えます。

ちょっとエッチなことに巻き込まれながら妖怪を退治する。それだけなら「おまもりひまり」と変わりない。
なぜ付喪神が宿ってあまそぎになるのか、なぜすそはらいが必要なのかなど、明快でなおかつ楽しい。
さすがにギャルゲーの回は斜め上すぎてまさに「神のみぞ知るセカイ」でしたが、皇すなおが盛り返した。

大地葉ちゃんのまっすぐで曇りのない演技は、ガチオタクなひたむきさがそのまま反映されてたし、
皇すなおと戦ったことで「継ぐ者」である部分が強調されて作品全体が引き締まったように感じました。

ただなぜ土地神のチカラが弱まったのかなど、説明されないまま終わってる部分もあるので、消化不良。
2期はあまり期待できそうにないのでOVAを待つしかない。原作少し見ましたが、背景の描き込みがすごい。
1巻から読んでアニメと比較したいですね。昭和感のある内容でしたが、楽しませていただきました。感謝!




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